水力発電所の分解修理工事を
Starlinkがサポート。

水力発電事業を行う会社として、日本で最も長い歴史をもつ黒部川電力様。新潟県糸魚川市と長野県北安曇郡にまたがる姫川水系、早川水系に6つの発電所を有し、クリーンなエネルギーを供給し続けている。また同社では、高まり続ける再生可能エネルギー発電の需要に応えるため、新たな発電所建設に向けた調査を進めるとともに、既設設備の安定運用に力を注いでいる。そんななか、同社・滝上発電所で10年に一度の『水車発電機・定期分解修理工事』を実施することになり、発電所の通信環境が悪かったことから「Starlink Business」を導入。発電所内とその周辺に快適な通信環境を構築し、約3カ月間に及ぶ工事を効率的かつ安全に遂行することができた。

「Starlink Business」の導入の舞台となった滝上発電所は、姫川水系の小滝川上流に位置し、通常は無人で運営されている。しかし、定期分解修理工事の期間中は多くの工事業者が現場で作業をするため、通信環境の整備が不可欠となった。戸田様は「発電所内には自社回線を使った固定電話と社内LAN回線が設置されていますが、電話は建物の3階にあるため工事業者には使いにくく、社内LAN回線はセキュリティの観点から、社員しか利用することができませんでした」と説明する。
また、新たな通信手段として「Starlink Business」を選んだ理由について戸田様は、「アンテナ設置場所の視野確認ができるStarlinkアプリがあったことが大きなポイントでした。以前使用していた衛星携帯電話は、地形的に問題がなくても受信できないことがありましたが、Starlinkは事前に問題がないことを確認できたため、安心して導入できました。さらに、他の衛星通信に比べて圧倒的に速い通信速度や、機器設置や運用が容易であることが決め手になりました」と経緯を語る。

滝上発電所では、「Starlink Business」のアンテナを屋上に据え付け、ルーターとアクセスポイントも設置することで、約100m離れた工事業者の詰所までカバーする新たな通信環境を構築した。戸田様は「工事中は、発電機メーカーなど外部と頻繁に連絡をとる必要があるのですが、以前は、外線電話を使うたびに発電所の3階まで上り下りする必要がありました。こうした連絡の手間と時間のロスが、情報の伝え忘れや工事の遅れにつながるおそれもありましたが、『Starlink Business』の活用で、必要なときにその場で連絡ができ、計画通りに作業を進めることが可能になりました。また工事に問題が生じた場合でも、ウェブ会議で現場の写真を共有しながら、メーカーや本社と協議することで、速やかに解決することができました」と導入効果を説明する。

さらに、緊急時の連絡手段としても「Starlink Business」が重要な役割を担っている。戸田様は「工事に伴って、一時的に発電所の自社回線が使えなくなる期間があります。その間は、外部と完全に隔絶されてしまうため、万が一、事故などが発生した場合、すぐに連絡できないおそれがありました。今では『Starlink Business』があるので、こうした不安もなくなりました」と言う。
また、社員間のコミュニケーションや業務の効率化にも「Starlink Business」が役立っている。戸田様は「以前は、発電所に来てしまうと自分が担当している他の工事の監理が難しくなっていたのですが、今ではどこにいてもスマートフォンで連絡ができ、写真付きのチャットで進捗確認や細かな指示も可能になり、業務効率が大幅に向上したと思います。当社では今後、他の発電所の定期修理工事でも『Starlink Business』を導入する予定です」と語る。

黒部川電力様の「Starlink Business」ご利用概要