学ぶ意欲と、教える情熱。
DXで実現する、未来の教育現場のあり方。

学校法人神村学園様

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学ぶ意欲と、教える情熱。
DXで実現する、未来の教育現場のあり方。

学校法人神村学園様

附属幼稚園から初・中・高等部、専修学校までを併設し、これまでに延べ1万名以上の卒業生を送り出してきた学校法人 神村学園様。1956年の創立以来、「人柄教育」「個性教育」の教育理念のもと、幅広い分野で活躍する人材を輩出しています。そんな神村学園様は、高度化していくデジタル社会に向けて、2016年の生徒へのタブレットの導入に始まり、教員の方々へのタブレットや、スマートフォンの配布など、業界に先駆けDX化への取り組みを行っています。本記事では、神村学園の理事長である神村様、副理事長である常田様、担当営業メンバーの3名でDXがもたらした「教育」と「教員のはたらく環境」の変化や、今後の展望について会談を行いました。

Profile

プロフィール

  • 学校法人 神村学園 神村 慎二理事長 アイコン

    学校法人 神村学園

    神村 慎二理事長

    Shinji Kamimura

    学校法人 神村学園 理事長。「人柄教育」「個性教育」を教育理念に掲げ、人間性豊かな教育を重視するとともに、「生徒のために」という方針のもと、業界で先例の少ないDX化を積極的に推進している。

  • 学校法人 神村学園 常田 恭一副理事長 アイコン

    学校法人 神村学園

    常田 恭一副理事長

    Kyoichi Tsuneda

    学校法人 神村学園 副理事長。「生徒にとって一番よい学習環境」を提供するため、これまでの教育現場のあり方に捉われず、広い視野を持って教育のICT化を実践。DXによる変革の中心的な役割を担っている。

  • KDDI まとめてオフィス 松本アイコン

    KDDI まとめてオフィス

    松本 章吾

    Shogo Matsumoto

    2019年入社。現在は九州支社 ソリューション鹿児島支店に所属。お客さまの視点に寄り添った真摯な対応を心掛けることで、どんなことでも相談していただける「未来をともにつくっていくパートナー」を目指している。

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プロフィール

  • 学校法人 神村学園 神村 慎二理事長 アイコン

    学校法人 神村学園

    神村 慎二理事長

    Shinji Kamimura

    学校法人 神村学園 学校法人 神村学園 理事長。「人柄教育」「個性教育」を教育理念に掲げ、人間性豊かな教育を重視するとともに、「生徒のために」という方針のもと、業界で先例の少ないDX化を積極的に推進している。

  • 学校法人 神村学園 常田 恭一副理事長 アイコン

    学校法人 神村学園

    常田 恭一副理事長

    Kyoichi Tsuneda

    学校法人 神村学園 副理事長。「生徒にとって一番よい学習環境」を提供するため、これまでの教育現場のあり方に捉われず、広い視野を持って教育のICT化を実践。DXによる変革の中心的な役割を担っている。

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    KDDI まとめてオフィス

    松本 章吾

    Shogo Matsumoto

    2019年入社。現在は九州支社 ソリューション鹿児島支店に所属。お客さまの視点に寄り添った真摯な対応を心掛けることで、どんなことでも相談していただける「未来をともにつくっていくパートナー」を目指している。

目次アイコン 目次

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業界に先駆けた、教育のICT化への挑戦。

KDDI まとめてオフィス 松本

私は2023年4月から神村学園様のご担当をさせていただいておりますが、弊社と神村学園様のお付き合いは、前任の担当者がタブレットの導入についてご提案の機会をいただいた2016年からになります。教育現場でのタブレットの導入は、コロナ禍やGIGAスクール構想の開始によって一般的になりつつありますが、2016年時点では、ほとんど聞いたことがありませんでした。本当に素晴らしい先見性だと思います。

神村学園 神村様

生徒にとって、よりよい学習環境を整えたいと思ったのが導入を検討したきっかけでした。タブレットを用いて興味のあることをすぐに調べられて、さらにノートをとる時間も削減できたら、生徒たちが学校で過ごす時間がもっと充実するだろうと。こうした具体的な期待はもちろん、DXが進む世の中で、生徒たちにも早いうちからデジタル機器へのリテラシーを身に付けてほしいという想いもありました。生徒たちが就職するころには、「使えて当たり前」の世界になっているでしょうから。

神村学園 常田様

タブレットは2016年から試験的に導入を初め、2019年度の新入生からは1人1台の導入が実現しています。2,000台近くのタブレット導入は当時まだ前例も少なく、私たちにとって大きな挑戦でした。導入にあたり、数社に見積を依頼し、通信面・セキュリティ面の懸念についてご相談を重ねていたのですが、最も納得できる提案をしてくださったのがKDDI まとめてオフィスさんでした。通信面においても、私たちの不安を汲み取って一つひとつ解消しながら丁寧に提案を進めてくださり、おかげで大変スムーズに導入が進み感謝しています。その後も、校内のネットワーク構築や教員へのタブレットやスマートフォンの導入など、学園のDXに継続して寄り添ってもらっています。現在の担当者である松本さんだけでなく、これまでの担当者の方もコミュニケーションが密で、レスポンスも早いと学園内でも評判です。

KDDI まとめてオフィス 松本

ありがとうございます。神村学園様は「人柄教育」「個性教育」を教育理念に掲げていらっしゃいますが、生徒にとって一番よい学習環境を提供することはもちろん、卒業して社会に出てからのことまで考えてデバイス・サービスの導入をご検討されているのが印象的です。

学園の様子

神村学園 神村様

神村学園の特徴の一つに、看護学科や保育科など人と接する職業を目指すコースが多いことが挙げられます。看護や保育といった仕事は「相手が何を欲しているか」を感じ取る力がないとできません。ですから、自分を知り、他人を知り、周りに受け入れられる人柄を磨くことが、社会に出る何よりの準備になると考えています。「人柄」を重要視するのは、外部の会社さんとのお付き合いでも同じです。KDDIまとめてオフィスさんはいつも親身な対応で、学園のことも一番理解してくださっていますから、もう7年以上学園のDX化を中心にご相談をさせてもらっています。こちらの役に立ちそうな情報をタイムリーにご提供くださるのもありがたいです。相互に理解し合い、同じ目的に向かっていく信頼関係が築けている点が、他社とは違うところですね。

学習の入り口の多さが、生徒の学習意欲につながる。

神村学園 神村様

外部の方々から当学園のICT教育に注目をいただくことが増えていますが、私自身はICT化によって学習の全てをカバーできるとはもちろん思っていません。むしろ「書いて覚える」という昔ながらのアナログな方法でしか身につかないことだってあるでしょう。しかし、中にはデジタルを活用する方が理解しやすい性質のものもあるため、目的に合わせて学習の入り口をたくさん確保しておきたい。これが私たちのICT教育の基本方針です。例えば看護学科の生徒たちは、よく手術の説明を動画で見ています。教科書の写真で見るよりもずっとよく理解できますし、興味も持てますよね。

KDDI まとめてオフィス 松本

学習のサポートツールとして、アナログとうまく棲み分けながらタブレットを有効的に使われていますよね。

神村学園 常田様

おっしゃるとおりです。さらに、私が導入しておいてよかったと強く感じたのは、奇しくも訪れたコロナ禍に対応ができたことです。生徒も教員も学校に来ることができず、これまでのように同じ場所に集まって授業をすることが難しい中、タブレットがあったおかげで授業を止めることなく実施することができました。直接顔を合わせることができなくても、生徒と教員が一対一でつながれることで学習の理解度が把握できましたし、普段は話せないことを生徒から相談してもらえるような場面もありました。

KDDI まとめてオフィス 松本

タブレットを有効活用した授業を、先生たちがそれぞれ研究されていると伺い、導入による効果が現在進行形で広がっていることを感じています。授業風景も見せていただきましたが、生徒たちがタブレットの画面に教科書とノートを二分割で映して学習していて、自分が学生のころからは想像もつかない変化に感銘を受けました。学習速度にも影響があると思うのですが、生徒の成績にもよい効果は生まれているのでしょうか。

学園の様子

神村学園 神村様

全てがタブレット導入による賜物とは言えませんが、少なくとも小学校の国語算数の点数が全国平均を大きく上回るようになりました。鹿児島市内の進学校と比べても、はるかに高い数字です。低学年ほど成果が出やすいのは、「勉強」に対する障壁が下がっているからだと思います。認定こども園で年長児を対象に週一回実施しているプレスクールでも、お絵描きや足し算、英語などの学習をタブレットで行っています。幼児は好奇心の塊だから、習得も驚くくらい速いですよ。親御さんにとっても「小、中、高と上がっていく中で、子どもたちは具体的にこんなことを学んでいくんだな」と理解でき、お子さんの進学先として神村学園を選ぶきっかけの一つになっていると感じます。

※小学生への配布は4年生から

「生徒のため」につながる教員の働き方改革。

KDDI まとめてオフィス 松本

学校のDXというと、ほとんどが生徒の学習環境にフォーカスされます。しかし、神村学園様では生徒だけでなく、先生方の働き方改革に向けた施策も進んでいますよね。2023年に先生一人ひとりへのスマートフォン配布が実現しましたが、私が担当する学校法人さまからのご相談は初めてで、とても新鮮に感じました。

神村学園 神村様

これまで、教員にタブレットは配布しておりましたが、電話は固定電話のままでした。そのため、保護者からの連絡は教員個人の携帯電話にかかってきており、プライバシーの問題はもとより「自分の携帯にいつ電話がくるか分からない」という心理的負担をかけてしまっていました。緊急の連絡があること自体は業務の性質上致し方ない部分がありますが、ツールの公私を切り分けたことで、負担を少しでも軽減できたのではないかと思います。

学園の様子

KDDI まとめてオフィス 松本

先生や生徒が日々過ごす学園内の環境も、「これから」の世の中のベーシックに近づけるため、固定電話を廃止し、全てスマートフォンで外線に出られるクラウドサービスの運用もスタートしましたね。一般的に業務のDX化を進めようとすると、従来のプロセスや操作方法から変化を余儀なくされるので、現場の反発で導入がストップするケースも多いんです。「使い方が分からないから」「これまで使っていたもので十分だから」と、つい現状維持を望んでしまうんでしょうね。一方、神村学園様は「生徒のためになるか」が一貫した導入の方針としてあることで、DXによる変化が現場からも前向きに捉えられている。それによって、生徒の学習意欲の高まりや興味関心の広がりといった、プラスの変化が次々に生まれているのだと感じます。

神村学園 常田様

当学園のデジタル化への取り組みは、ただ単に便利か、時短かではなく、「生徒のためになるか」が何よりの基準です。例えば神村学園では、社会に出たら必ず経験する電話の取り次ぎや接客をスムーズに対応できるようにと、生徒が日々交代で来客対応の練習をしています。これまで受付には固定電話を置き、生徒が先生への取り次ぎを行っていました。しかし、最近では固定電話を持たない家庭が増えてきていると聞いております。企業でも固定電話のクラウド化が進んでおりますので、生徒たちがより実社会に近い環境を体験できるように、生徒受付は携帯電話に変えることにいたしました。また教員の働き方にも考慮して、新しい取り組みとして電話を変えていきたいと思い、松本さんにご相談をさせていただきました。

KDDI まとめてオフィス 松本

「生徒のためになっているか」というみなさんの視点は、私たちが大事にしている「お客さまのその先まで幸せにするような提案になっているか」という問いでもあります。神村様、常田様をはじめ、神村学園様の先生方と同じ視点に立って本当に必要なものを考えながら、弊社ならではの「少し先の未来を見据えた提案」をすることが、私たちの役割だと考えています。

神村学園 神村様

そう言っていただけると、ありがたいですね。教員という仕事は、情熱とパワーのかかる仕事です。それは、教員を志した誰もが理解していることですが、多忙な毎日によってその炎が消えかかってしまう人もいます。それでは教員と生徒、両者にとってよくないですよね。そうならないためにも、DXで合理化を図り、教員の負担を削れるところはできるだけ削ってあげたいと思います。教員の時間や精神的な余裕を生み出すことができれば、それだけ子どもたちに情熱を持って向き合う時間や、より創造的な授業を企画するための時間に還元されますからね。

情熱を注ぎ続けられる環境を整備することが、経営者の仕事。

KDDI まとめてオフィス 松本

DXの次の一手として、教員の皆さまがどこにいても仕事ができるように、一人一台モバイル通信機能を内蔵したLTE対応パソコンを配布する施策も現在進んでいます。導入すれば、はたらき方の自由度が上がり、授業の準備や資料作成、事務作業が進めやすくなるだけでなく、先生同士のコミュニケーションを円滑にするため職員室をフリーアドレス化することも可能になります。しかし「どこでも仕事ができる」ということは、生徒の個人情報も学園外へ持ち出すリスクと隣り合わせであることも事実です。そのため、導入にあたってはセキュリティ対策への細心の注意を払わなくてはなりません。私たちからは情報漏えいリスクに強いリモート環境をご提案させていただいています。どういうリモート環境を構築するかがクリアになったら、逆算して適切なパソコン機器をご提案したいと思っています。

神村学園 神村様

教育現場の風景もどんどん変わっていくでしょうね。とはいえ、はたらく場所に自由度が生まれる=教員が全く学校に来なくてもよくなる、というわけではもちろんありません。どれだけはたらき方が自由になっても、教員や友達の顔を見て声かけをし合うといった、「Face to Face」の大切さはずっと変わらないと思っています。これこそ、どれだけ機械が発展しても人と人とでしかできないことです。一方で、教員たちは情熱のある人が多いからこそ、何でも「生徒のために」とやりすぎてしまう面もあります。そこをどう効率化し、生徒や保護者に向き合う余裕を生み出せるか考えるのが私たち経営者の仕事。LTE対応パソコンも、そのために一役買ってくれることを願っています。

学園の様子

神村学園 常田様

教員というのは、エッセンシャルワーカーと言っても過言ではありません。教育は、何かあっても中断してはいけませんし、機械ひとつで完結できるものでもありませんから。教員にとって、最も頑張るべきポイントや、自分のやりたいことを十分に表現できる環境があればこそ、教育に情熱を注ぎ続けられるのではないでしょうか。

100周年を目指し、時代をリードする改革を「TEAM KAMIMURA」で支えていく。

神村学園 神村様

もうすぐ70周年を迎える神村学園ですが、100周年を目指す上で大切なのは、教育理念を貫きながらも、その時々で生徒にとって必要な教育の形を考えながら学園をつくっていくことだと思っています。「学校とはこうあるべき」という形にとらわれず、時代と生徒のニーズを捉え、よりよい神村学園をつくっていきたいです。そのためには、DXは今後も欠かせないピースのはず。KDDI まとめてオフィスさんには、今後も幾度となくご支援いただくことになると思います。

KDDI まとめてオフィス 松本

ぜひともお力添えできれば幸いです。現在貸出用パソコンを活用した図書館の貸出システムの構築を進めておりますが、将来的には図書館のDX化の可能性を秘めた施策だと考えています。例えば、現在は借りたい本が貸し出しされているか、図書館に直接確認に行く必要がありますが、今後は生徒のタブレットからも貸し出しや予約が手軽にできる運用も可能になるでしょう。さらには「よりよい未来の神村学園」をつくっていくためには、「今の図書館のあり方」を前提にしない形も考えられます。もし仮に、電子書籍が主流になったら「本の貸し出しと予約」ということがそもそも無くなる可能性だってあるはずです。一冊の本を取り合うことなく、読みたい本を、読みたいときに手に取れる。そんな「未来の図書館」のあり方も想像しながら、今後もご提案を進めていければと思います。

神村学園 常田様

KDDI まとめてオフィスさんが興味深い提案をしてくださることを期待しています。

KDDI まとめてオフィス 松本

ありがとうございます。未来を見据えた提案をするには、今ある知識や事例だけでなく、これまで以上に自らアンテナを張る必要があります。前例のないことでもチャレンジをされる神村様と常田様ですから、私たちも日々レベルアップしなければいけません。いただいたご相談にも「それもいいですが、こういうものもありますよ」とさらなるご提案ができるよう、今後も努めていきたいと思います。また、せっかく校内行事や交流会にも呼んでいただいているので、そうした機会を活かしてほかの業者さまともどんどん情報交換を行い、「チーム神村」としてご提案ができれば面白いですね。そして何より、「生徒のために」という先生方と同じ想いを持ち、時代の変化をリードし続ける神村学園様を支える、よりよい環境づくりをDXで実現できるように尽力いたします。

※記載された情報は、掲載日(2024年3月31日)現在のものです。

はたらく未来を変えていく はたらく未来を変えていく
座談会の様子

業界に先駆けた、教育のICT化への挑戦。

KDDI まとめてオフィス 松本

私は2023年4月から神村学園様のご担当をさせていただいておりますが、弊社と神村学園様のお付き合いは、前任の担当者がタブレットの導入についてご提案の機会をいただいた2016年からになります。教育現場でのタブレットの導入は、コロナ禍やGIGAスクール構想の開始によって一般的になりつつありますが、2016年時点では、ほとんど聞いたことがありませんでした。本当に素晴らしい先見性だと思います。

神村学園 神村様

生徒にとって、よりよい学習環境を整えたいと思ったのが導入を検討したきっかけでした。タブレットを用いて興味のあることをすぐに調べられて、さらにノートをとる時間も削減できたら、生徒たちが学校で過ごす時間がもっと充実するだろうと。こうした具体的な期待はもちろん、DXが進む世の中で、生徒たちにも早いうちからデジタル機器へのリテラシーを身に付けてほしいという想いもありました。生徒たちが就職するころには、「使えて当たり前」の世界になっているでしょうから。

神村学園 常田様

タブレットは2016年から試験的に導入を初め、2019年度の新入生からは1人1台の導入が実現しています。2,000台近くのタブレット導入は当時まだ前例も少なく、私たちにとって大きな挑戦でした。導入にあたり、数社に見積を依頼し、通信面・セキュリティ面の懸念についてご相談を重ねていたのですが、最も納得できる提案をしてくださったのがKDDI まとめてオフィスさんでした。通信面においても、私たちの不安を汲み取って一つひとつ解消しながら丁寧に提案を進めてくださり、おかげで大変スムーズに導入が進み感謝しています。その後も、校内のネットワーク構築や教員へのタブレットやスマートフォンの導入など、学園のDXに継続して寄り添ってもらっています。現在の担当者である松本さんだけでなく、これまでの担当者の方もコミュニケーションが密で、レスポンスも早いと学園内でも評判です。

KDDI まとめてオフィス 松本

ありがとうございます。神村学園様は「人柄教育」「個性教育」を教育理念に掲げていらっしゃいますが、生徒にとって一番よい学習環境を提供することはもちろん、卒業して社会に出てからのことまで考えてデバイス・サービスの導入をご検討されているのが印象的です。

学園の様子

神村学園 神村様

神村学園の特徴の一つに、看護学科や保育科など人と接する職業を目指すコースが多いことが挙げられます。看護や保育といった仕事は「相手が何を欲しているか」を感じ取る力がないとできません。ですから、自分を知り、他人を知り、周りに受け入れられる人柄を磨くことが、社会に出る何よりの準備になると考えています。「人柄」を重要視するのは、外部の会社さんとのお付き合いでも同じです。KDDIまとめてオフィスさんはいつも親身な対応で、学園のことも一番理解してくださっていますから、もう7年以上学園のDX化を中心にご相談をさせてもらっています。こちらの役に立ちそうな情報をタイムリーにご提供くださるのもありがたいです。相互に理解し合い、同じ目的に向かっていく信頼関係が築けている点が、他社とは違うところですね。

座談会の様子

学習の入り口の多さが、生徒の学習意欲につながる。

神村学園 神村様

外部の方々から当学園のICT教育に注目をいただくことが増えていますが、私自身はICT化によって学習の全てをカバーできるとはもちろん思っていません。むしろ「書いて覚える」という昔ながらのアナログな方法でしか身につかないことだってあるでしょう。しかし、中にはデジタルを活用する方が理解しやすい性質のものもあるため、目的に合わせて学習の入り口をたくさん確保しておきたい。これが私たちのICT教育の基本方針です。例えば看護学科の生徒たちは、よく手術の説明を動画で見ています。教科書の写真で見るよりもずっとよく理解できますし、興味も持てますよね。

KDDI まとめてオフィス 松本

学習のサポートツールとして、アナログとうまく棲み分けながらタブレットを有効的に使われていますよね。

神村学園 常田様

おっしゃるとおりです。さらに、私が導入しておいてよかったと強く感じたのは、奇しくも訪れたコロナ禍に対応ができたことです。生徒も教員も学校に来ることができず、これまでのように同じ場所に集まって授業をすることが難しい中、タブレットがあったおかげで授業を止めることなく実施することができました。直接顔を合わせることができなくても、生徒と教員が一対一でつながれることで学習の理解度が把握できましたし、普段は話せないことを生徒から相談してもらえるような場面もありました。

KDDI まとめてオフィス 松本

タブレットを有効活用した授業を、先生たちがそれぞれ研究されていると伺い、導入による効果が現在進行形で広がっていることを感じています。授業風景も見せていただきましたが、生徒たちがタブレットの画面に教科書とノートを二分割で映して学習していて、自分が学生のころからは想像もつかない変化に感銘を受けました。学習速度にも影響があると思うのですが、生徒の成績にもよい効果は生まれているのでしょうか。

学園の様子

神村学園 神村様

全てがタブレット導入による賜物とは言えませんが、少なくとも小学校の国語算数の点数が全国平均を大きく上回るようになりました。鹿児島市内の進学校と比べても、はるかに高い数字です。低学年ほど成果が出やすいのは、「勉強」に対する障壁が下がっているからだと思います。認定こども園で年長児を対象に週一回実施しているプレスクールでも、お絵描きや足し算、英語などの学習をタブレットで行っています。幼児は好奇心の塊だから、習得も驚くくらい速いですよ。親御さんにとっても「小、中、高と上がっていく中で、子どもたちは具体的にこんなことを学んでいくんだな」と理解でき、お子さんの進学先として神村学園を選ぶきっかけの一つになっていると感じます。

※小学生への配布は4年生から

座談会の様子

「生徒のため」につながる教員の働き方改革。

KDDI まとめてオフィス 松本

学校のDXというと、ほとんどが生徒の学習環境にフォーカスされます。しかし、神村学園様では生徒だけでなく、先生方の働き方改革に向けた施策も進んでいますよね。2023年に先生一人ひとりへのスマートフォン配布が実現しましたが、私が担当する学校法人さまからのご相談は初めてで、とても新鮮に感じました。

神村学園 神村様

これまで、教員にタブレットは配布しておりましたが、電話は固定電話のままでした。そのため、保護者からの連絡は教員個人の携帯電話にかかってきており、プライバシーの問題はもとより「自分の携帯にいつ電話がくるか分からない」という心理的負担をかけてしまっていました。緊急の連絡があること自体は業務の性質上致し方ない部分がありますが、ツールの公私を切り分けたことで、負担を少しでも軽減できたのではないかと思います。

学園の様子

KDDI まとめてオフィス 松本

先生や生徒が日々過ごす学園内の環境も、「これから」の世の中のベーシックに近づけるため、固定電話を廃止し、全てスマートフォンで外線に出られるクラウドサービスの運用もスタートしましたね。一般的に業務のDX化を進めようとすると、従来のプロセスや操作方法から変化を余儀なくされるので、現場の反発で導入がストップするケースも多いんです。「使い方が分からないから」「これまで使っていたもので十分だから」と、つい現状維持を望んでしまうんでしょうね。一方、神村学園様は「生徒のためになるか」が一貫した導入の方針としてあることで、DXによる変化が現場からも前向きに捉えられている。それによって、生徒の学習意欲の高まりや興味関心の広がりといった、プラスの変化が次々に生まれているのだと感じます。

神村学園 常田様

当学園のデジタル化への取り組みは、ただ単に便利か、時短かではなく、「生徒のためになるか」が何よりの基準です。例えば神村学園では、社会に出たら必ず経験する電話の取り次ぎや接客をスムーズに対応できるようにと、生徒が日々交代で来客対応の練習をしています。これまで受付には固定電話を置き、生徒が先生への取り次ぎを行っていました。しかし、最近では固定電話を持たない家庭が増えてきていると聞いております。企業でも固定電話のクラウド化が進んでおりますので、生徒たちがより実社会に近い環境を体験できるように、生徒受付は携帯電話に変えることにいたしました。また教員の働き方にも考慮して、新しい取り組みとして電話を変えていきたいと思い、松本さんにご相談をさせていただきました。

KDDI まとめてオフィス 松本

「生徒のためになっているか」というみなさんの視点は、私たちが大事にしている「お客さまのその先まで幸せにするような提案になっているか」という問いでもあります。神村様、常田様をはじめ、神村学園様の先生方と同じ視点に立って本当に必要なものを考えながら、弊社ならではの「少し先の未来を見据えた提案」をすることが、私たちの役割だと考えています。

神村学園 神村様

そう言っていただけると、ありがたいですね。教員という仕事は、情熱とパワーのかかる仕事です。それは、教員を志した誰もが理解していることですが、多忙な毎日によってその炎が消えかかってしまう人もいます。それでは教員と生徒、両者にとってよくないですよね。そうならないためにも、DXで合理化を図り、教員の負担を削れるところはできるだけ削ってあげたいと思います。教員の時間や精神的な余裕を生み出すことができれば、それだけ子どもたちに情熱を持って向き合う時間や、より創造的な授業を企画するための時間に還元されますからね。

座談会の様子

情熱を注ぎ続けられる環境を整備することが、経営者の仕事。

KDDI まとめてオフィス 松本

DXの次の一手として、教員の皆さまがどこにいても仕事ができるように、一人一台モバイル通信機能を内蔵したLTE対応パソコンを配布する施策も現在進んでいます。導入すれば、はたらき方の自由度が上がり、授業の準備や資料作成、事務作業が進めやすくなるだけでなく、先生同士のコミュニケーションを円滑にするため職員室をフリーアドレス化することも可能になります。しかし「どこでも仕事ができる」ということは、生徒の個人情報も学園外へ持ち出すリスクと隣り合わせであることも事実です。そのため、導入にあたってはセキュリティ対策への細心の注意を払わなくてはなりません。私たちからは情報漏えいリスクに強いリモート環境をご提案させていただいています。どういうリモート環境を構築するかがクリアになったら、逆算して適切なパソコン機器をご提案したいと思っています。

神村学園 神村様

教育現場の風景もどんどん変わっていくでしょうね。とはいえ、はたらく場所に自由度が生まれる=教員が全く学校に来なくてもよくなる、というわけではもちろんありません。どれだけはたらき方が自由になっても、教員や友達の顔を見て声かけをし合うといった、「Face to Face」の大切さはずっと変わらないと思っています。これこそ、どれだけ機械が発展しても人と人とでしかできないことです。一方で、教員たちは情熱のある人が多いからこそ、何でも「生徒のために」とやりすぎてしまう面もあります。そこをどう効率化し、生徒や保護者に向き合う余裕を生み出せるか考えるのが私たち経営者の仕事。LTE対応パソコンも、そのために一役買ってくれることを願っています。

学園の様子

神村学園 常田様

教員というのは、エッセンシャルワーカーと言っても過言ではありません。教育は、何かあっても中断してはいけませんし、機械ひとつで完結できるものでもありませんから。教員にとって、最も頑張るべきポイントや、自分のやりたいことを十分に表現できる環境があればこそ、教育に情熱を注ぎ続けられるのではないでしょうか。

座談会の様子

100周年を目指し、時代をリードする改革を「TEAM KAMIMURA」で支えていく。

神村学園 神村様

もうすぐ70周年を迎える神村学園ですが、100周年を目指す上で大切なのは、教育理念を貫きながらも、その時々で生徒にとって必要な教育の形を考えながら学園をつくっていくことだと思っています。「学校とはこうあるべき」という形にとらわれず、時代と生徒のニーズを捉え、よりよい神村学園をつくっていきたいです。そのためには、DXは今後も欠かせないピースのはず。KDDI まとめてオフィスさんには、今後も幾度となくご支援いただくことになると思います。

KDDI まとめてオフィス 松本

ぜひともお力添えできれば幸いです。現在貸出用パソコンを活用した図書館の貸出システムの構築を進めておりますが、将来的には図書館のDX化の可能性を秘めた施策だと考えています。例えば、現在は借りたい本が貸し出しされているか、図書館に直接確認に行く必要がありますが、今後は生徒のタブレットからも貸し出しや予約が手軽にできる運用も可能になるでしょう。さらには「よりよい未来の神村学園」をつくっていくためには、「今の図書館のあり方」を前提にしない形も考えられます。もし仮に、電子書籍が主流になったら「本の貸し出しと予約」ということがそもそも無くなる可能性だってあるはずです。一冊の本を取り合うことなく、読みたい本を、読みたいときに手に取れる。そんな「未来の図書館」のあり方も想像しながら、今後もご提案を進めていければと思います。

神村学園 常田様

KDDI まとめてオフィスさんが興味深い提案をしてくださることを期待しています。

KDDI まとめてオフィス 松本

ありがとうございます。未来を見据えた提案をするには、今ある知識や事例だけでなく、これまで以上に自らアンテナを張る必要があります。前例のないことでもチャレンジをされる神村様と常田様ですから、私たちも日々レベルアップしなければいけません。いただいたご相談にも「それもいいですが、こういうものもありますよ」とさらなるご提案ができるよう、今後も努めていきたいと思います。また、せっかく校内行事や交流会にも呼んでいただいているので、そうした機会を活かしてほかの業者さまともどんどん情報交換を行い、「チーム神村」としてご提案ができれば面白いですね。そして何より、「生徒のために」という先生方と同じ想いを持ち、時代の変化をリードし続ける神村学園様を支える、よりよい環境づくりをDXで実現できるように尽力いたします。

※記載された情報は、掲載日(2024年3月31日)現在のものです。

座談会の様子