導入事例:愛光学園 学校の売りはICT教育

全国でも有数の進学校として知られる愛媛県松山市の愛光学園(愛光中学・高等学校)。1人1台のICT端末を導入して5年目、どのような効果が現れてきているのか、ご紹介します。

愛光学園
導入事例

  • 思考力や表現力を伸ばし 教育改革に対応
    思考力表現力を伸ばし
    教育改革に対応
    ICT端末を導入し
    アクティブラーニングで
    思考力や表現力を伸ばす
  • オンライン英会話授業や課題解決型学習など 新しい学びで生徒の学力を伸ばす
    オンライン英会話授業
    課題解決型学習など新しい学びで生徒の学力を伸ばす
    学力をさらに向上させるため
    新たな手法を導入し
    主体的に学ぶ姿勢を促す
  • 校務の効率化により 目標とする成績向上へ
    校務の効率化により
    目標とする成績向上へ
    出欠管理や保護者との連絡に
    校務支援システムを導入し
    生徒に向き合う時間を創出
導入サービス

学校プロフィール

愛光学園(愛光中学・高等学校)

左から ICT支援員 長谷川陽南さん / 和田誠 進路部長 / ICT支援員 福井洋志さん

愛光学園(愛光中学・高等学校)

https://www.aiko.ed.jp/index.php

愛媛県松山市
私立 中学校 654名 高等学校 708名
(2021年4月1日時点)
1953年に男子校のカトリック系ミッション・スクールとして創立された愛光学園。その後、移転による敷地の拡大や学校施設の拡充、寮を完備するなど中・高6年間の教育環境を整備し、2002年度からは男女共学化。2021年7月に完成した新校舎で、深い知性と高い徳性を備えた世界的教養人の輩出を目指している。

抱えていた課題を KDDI まとめてオフィスが解決

  • 中・高生各々の学習に合うICT端末を使いたい

    中学はタブレット・高校はChromebookと使い分け

  • 意見の共有や発表をするには準備が大変

    準備の手間が省けるのでアクティブラーニングの機会が増加

  • 生徒の欠席連絡が煩雑だった

    保護者が入力するだけで出欠簿に自動反映・集計

  • 保護者への文書郵送に時間がかかる

    PDFファイルを送付し、タイムリーに保護者へ提供

  • プリントの配付・回収に時間がかかる

    生徒に即時共有でき、印刷量を大幅に削減

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導入と変化

思考力表現力を伸ばし
教育改革に対応

授業風景
授業風景
中村道郎 校長

中村道郎 校長

和田誠 進路部長

和田誠 進路部長

愛光学園(愛光中学・高等学校)では、2017年度に入学する中学生から1人1台のICT端末導入を進め、2022年度で中学・高校全学年への導入が完了する。ICT端末の導入を検討し始めた理由について中村道郎校長は「内閣府が2016年に提唱したSociety 5.0を見て、いずれ1人1台という時代が来るだろう」と考えたという。さらに、新学習指導要領における「主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)」を実現するためにも、ICT端末が必要だと考え導入を決めた。そして端末は、中学は使いやすそうなタブレットを3年間レンタルで使用し、高校からは大学入学共通テストにおけるCBT(Computer Based Testing)化の提言を背景に、キーボードがあるChromebookを使うことを選択した。中村校長は「進学校ですので、ICT端末を使って成績を上げなければならない」と話す。ICT端末の導入に尽力した和田誠進路部長は「大学入試も知識を重視して問う形から、思考力や表現力や学びに向かう主体性を問うような形に変わっていっていると思います。中学のころからICT端末を使いグループワークやプレゼンテーションをたくさんやっておくと、その能力が土台となると思います」と話す。実際にICT端末を導入後、ロイロノート・スクールやGoogle Classroomを使ってファイルを共有し、議論や共同編集、発表などを行うことで生徒がアウトプットする機会が増加し、主体性が高まっていると感じている。また、意見の共有や発表を行うには教員・生徒ともに準備に手間がかかったが、ICT端末なら準備がほとんどいらないため、その機会を増やすことにもつながっている。中村校長は「『うちの学校の売りは何ですか』と聞かれたら『ICT教育です』と答えます。AIやロボットなどにより仕事がなくなっていく未知の世界を生きる子どもたちに、学んでいく力・アクティブに生きていく力・対応できる力を、ICT端末を使って学んでほしいです」と話す。ICTを活用し、愛光学園が学校教育として目指す「世界的教養人」の育成に取り組んでいる。

オンライン英会話授業課題解決型学習など
新しい学びで生徒を伸ばす

授業風景
授業風景
英語 佐々木繁 教諭

英語 佐々木繁 教諭

ICT端末を使った2つの特徴的な授業を見学させてもらった。1つ目は、高校の英語で年10回以上取り入れているオンライン英会話。2018年度より「学研オンライン英会話 for School」を使い、生徒が外国人講師と1対1で25分間会話する。導入当時は、英語教育改革や実際には導入が見送られた英語の民間試験の対策ではあったが、新学習指導要領で必要な思考力・判断力・表現力を養えるということで、現在もオンライン英会話を続けている。その理由について佐々木繁教諭は「言葉は道具なので、相手の言うことを理解し、自分が思っていることを伝えたいと思うことで、英語をもっと学びたいという欲求につながる効果があると思います」と話す。英作文の成績が学年で上がるなどの結果を見て、オンライン英会話で表現力が鍛えられたことによる効果のひとつではないかと感じているという。

授業風景
授業風景
社会 松下直樹 教諭

社会 松下直樹 教諭

2つ目の授業は、高校の地理。松下直樹教諭の授業は、アクティブラーニングのうちのひとつである課題解決型学習を取り入れ、生徒が自ら問題を見つけ解決する能力を養うことを目的とした教育法を実践している。講義型の授業をやめた理由について松下教諭は「学習性無力感を生みたくないというのが一番強いです。教員が一方的に教えたり凝り固まった考えを押し付けたりすることをしていても、生徒が持っているポテンシャルを存分に引き出すことはできないと考えています」と話し、内発的動機づけを高める授業を目指している。この日の授業では、水上交通をテーマに地域の産業・歴史的な背景・貿易構造を総合的に学習するために、生徒各自がChromebookでの検索結果や資料集を見ながら活発に議論していた。教科書を進める上での重要部分は、短くポイントを絞って講義を入れることや、スライドや動画にまとめることで補完している。松下教諭は、このスライドや動画を予習や復習に使ってもらうよう作っているが、個々の能力を尊重し理解状況に応じて生徒が必要ないと考える場合も含め、活用方法は生徒に判断させている。さらに、2022年度から新たに始まる地理総合を見据え、地理情報システム(GIS)を活用するなどICT端末が欠かせないという。

校務の効率化により
目標とする成績向上へ

授業風景
ICT支援員 長谷川陽南さん 福井洋志さん

ICT支援員 長谷川陽南さん 福井洋志さん

愛光学園では、2020年度から校務支援システムの「BLEND」を導入し、生徒の出欠管理や保護者への連絡などに活用している。「これまで欠席連絡は、事務員が朝早く出てきて保護者からの電話に対応し、メモを教員に渡していました。今は保護者がBLENDに入力するので、教員が端末で直接確認できます」と和田教諭。入力されたデータの集計も行われるため出席簿が自動で完成する。また、寮生の保護者への文書連絡は、教員が書類を封筒に詰め郵送するという手間がかかっていたが、PDFファイルを対象者に通知するだけで完了し、適宜案内ができるようになった。宛先も、学年や寮生などグループで管理しておくことで、一瞬で選択することができる。同様に、保護者に送っていた成績表もBLEND上で閲覧するように移行するなど、校務支援システムを利用することで教職員の負担が軽減している。

また、ICT推進担当教員の負担が増えてしまう問題があるが、愛光学園では2名のICT支援員を採用し、その負担を軽減している。「非常に助かっています。ICT支援員の方がいなかったらGIGAスクール構想の実現はうまくいかないと思います」と和田教諭。ICT支援員の基本業務について長谷川陽南さんは「故障や忘れたときの端末の貸し出しや、先生へのレクチャー・授業サポート・授業で使えるアプリケーションの調査などを行っています」と話す。その他にも、端末の初期設定・アカウント管理・修理の受け付け・使い方の相談・業者対応などを行っている。ICT支援員の福井洋志さんは「我々の付加価値として教員の方々の負担を減らすためにさまざまなことをやっています」と話す。学校の職員として、一般企業の情報システム部の仕事のようにICTに関わるものに幅広く対応し、書面では分かりにくかったマニュアルの動画化や、教員がGoogleフォームを使ってとったアンケートの集計作業をするなど、教員が本来の仕事に集中できるようバックアップしている。

ICTを活用し、さまざまな事を効率化することで生まれる効果について和田教諭は「教員に余白のような空き時間をなるべく作ることが大切で、その空いた時間を子どもたちに向き合う時間や教材研究に充てることで、結果的に成績向上につながるのではないかと思っています」と話してくれた。

欠席確認と出席簿が完成するまでのイメージ図

欠席確認と出席簿が完成するまでのイメージ図

ご担当者様の声

愛光学園 和田誠 進路部長

愛光学園
和田誠 進路部長

故障や破損した際のサポート体制がよかった

端末が故障や破損した際に市内に拠点があるため、すぐ取りに来てくれるサポート体制がよかったです。導入時から導入後の一気通貫でのサポート体制が充実しており、費用を含めて通信キャリア3社の中で一番よかったというのもあります。

KDDI KDDI まとめてオフィス西日本株式会社 四国支社 ソリューション愛媛支店 板東康貴

KDDI まとめてオフィス西日本株式会社
四国支社 ソリューション愛媛支店
板東康貴

5年前のタブレット導入以降、飛躍的に進化させているICTの活用法を目の当たりにでき、うれしい限りです。また、ご経験を基にタブレットの使い方や利便性について、セミナーなどでご発信いただいていることも感謝申し上げます。ご紹介いただきました複数の学校さまへの導入も進んでおります。今後もICT教育の発展に貢献できるよう、ご満足いただけるサポートと最適なソリューションの提案を継続していきます。検討中の学校さまには、ICT機器導入の課題を一緒に解決してきたノウハウを活用し、全力でサポートさせていただきます。

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まとめ

  • 中学・高校で目的に応じたICT端末を使うことで利便性を向上
  • 準備の手間をかけずにアクティブラーニングに取り組める
  • 教育改革への対応はICT端末を活用した学習方法が効果的
  • 学びたいという欲求を促す新しい学びにも取り組める
  • 校務支援システムやICT支援員が教職員の負担を減らし教育指導に専念できる