2019年度に創立90周年を迎えた日本大学第三中学校・高等学校。伝統校でありながら、さらなる発展のため「ICT授業」と「国際交流」に注力し、生徒一人ひとりが“夢にあふれた広いセカイへと翔たいてほしい”と、新たな一歩を踏み出しています。タブレットの導入から1年半以上が経過し、アダプティブラーニングを取り入れるなどタブレットの使い方にも特色が現れてきています。
日本大学第三中学校・高等学校
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- 苦手な問題の克服に
アダプティブラーニングを活用 - AIが間違いを分析し
個人個人にあった問題を出題
- 苦手な問題の克服に
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- 小さな文字でも問題ない
手元のタブレット上で授業が展開 - 生徒の手元にタブレットがあるため
長い文章や動画もしっかり見られる
- 小さな文字でも問題ない
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- タブレット導入により生徒や教員に現れた変化
- タブレットがひとつのツールとして
人と人をつなげてくれる
- 導入サービス
左から ICT推進委員長・技術家庭科 阿川将樹教諭 /数学科 鈴木陽介教諭/国語科 福永哲哉教諭/理科 新垣愛教諭/英語科 川端光教諭/ICT推進副委員長・数学科 樋山克也教頭
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日本大学第三中学校・高等学校
東京都町田市
私立 中学校 830名 高等学校 1132名
(2020年10月末時点)
2019年度に90周年を迎えた日本大学第三中学校・高等学校。教育の三本柱に「勉強」「行事」「部活動」を置き、自然豊かな郊外にある15万m2の広大なキャンパスで教育を行っている。
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一人ひとりの苦手の把握が難しい
AIを使った一人ひとりに最適な学習で苦手を克服
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プロジェクターに映す資料の情報量に悩み
手元で見られるので小さな文字でも読むことができる
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視聴覚室でないと映像や写真を使えなかった
普段の教室で映像も写真も見せられる
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教員同士の交流が少なかった
ICTをきっかけにベテランと若手教員が融合
豊富な導入事例があります。
まずは資料をお役立てください。
苦手な問題の克服に
アダプティブラーニングを活用
数学科 鈴木陽介教諭
日本大学第三中学校・高等学校では、国語・数学・英語の自習にアダプティブラーニングを活用している。アダプティブラーニングは、国のGIGAスクール構想でも効果を高めるものとして注目されていて、AIが一人ひとりの習熟度に合わせて最適な問題を出題するものだ。紙で出す課題の場合、同じ内容をクラス全員にやらせるのに対し、タブレットを使いアプリで行うアダプティブラーニングでは、個々のレベルに合わせて違う問題が出題される。数学科の鈴木陽介教諭は、「間違えるとAIが間違いの内容を判断し、過去に遡って必要な分野から次の問題を出してくれます。普段の授業で一つひとつ遡って教える時間はないので、助かっています」と話す。中学2年生の大津育斗さんは、アダプティブラーニングについて、「図形の問題が苦手でよく間違えるのですが、繰り返し問題が出題されるので、苦手なところを克服できるようになってきました」と言う。また、中学2年生の齊藤明さんも、「基礎でできていないことがあると、更にその基礎から発展問題まで順番に出題してくれるので、自分にあった問題が出てきていいと思います」と話す。さらに、教員は生徒が回答したデータを見ることができるので、進捗状況や、正答率などを把握することができる。これにより、教員は苦手なところを重点的に教えることが可能になる。昨年度、中学2年生のクラスが1月の模擬試験前にアダプティブラーニングを実践したところ、偏差値で5ポイント以上向上したという実績も出ている。ICT推進委員長を務める阿川将樹教諭は、「今までは一人ひとり、“こういうところが苦手だね”とコミュニケーションをとりながらやってきたが、AIはすぐに苦手箇所を判定してくれるので、その速度感は武器になると思いました」と話す。中学2年生の冬という成績向上が難しい時期に、わずか1か月半ほどの短期間で得られた効果に対し、阿川教諭も驚いている。
中学2年生 大津育斗さん
中学2年生 齊藤明さん
アダプティブラーニングのイメージ
小さな文字でも問題ない
手元のタブレット上で授業が展開
国語科 福永哲哉教諭
理科 新垣愛教諭
タブレット導入前からパワーポイントで資料を作り、プロジェクターで見せていた国語科の福永哲哉教諭は、「広い教室で文字の大きさや情報量を考えなければならなかったので苦労していました」と話す。国語では、少し長い文章を表示することで全体像が把握でき、より理解しやすくなることが多いという。新型コロナウイルスの影響による休校期間中にオンライン授業を行った際、ロイロノート・スクールを使って教員のタブレットの内容を生徒に画面配信したことで、長い文章を見せながら授業を進めることに活路を見出した。対面での授業が再開された後も画面配信を活用し、生徒が1人1台タブレットを持っているので、文字が小さくても読むことができ、教員が解説で文章にラインを引くなどの動きもわかる。さらに、福永教諭は、「生徒としても手元でタブレットを見ながらの授業の方がやりやすいのと、一番大きいのは私の労力がかなり省かれるところです」と話す。以前は資料を作る際に授業での流れを考慮して作っていたが、ロイロノート・スクールで文章を画面配信し、タブレットにタッチペンで丸く囲んだり、線を引いたりすることができるため準備の必要がなく、その時々のクラスの様子を見ながら変化をつけることも可能になったという。また、理科で地学が専門の新垣愛教諭は、「“本物を見せる”ことをコンセプトにしていて、以前は視聴覚室を利用していました。ただ、視聴覚室を確保できないときは思うような授業展開ができないことがありました」と話す。タブレット導入後は、多くの映像や写真を生徒に見せることができるため、口頭で説明したり資料集を見せたりするだけよりも生徒は視覚的に捉えることができ、理解度が深まっているという。
タブレット導入により
生徒や教員に現れた変化
英語科 川端光教諭
「生徒が自ら参加しようという意志があるので、授業の活気が今までとは全く違います」と話すのは英語科の川端光教諭。タブレットの導入により、板書や資料配布にかけていた時間が必要なくなったため、グループワークの機会が増え生徒が主体的に取り組む姿勢が如実に現れているという。高校2年生の鎌田優毅さんは、「最初、タブレットは必要ないと思っていたのですが、1年間使ってみて授業でわかりやすく発表できたりするので、貸してもらえてよかったと感じています」と話す。また、高校2年生の矢竹花菜さんは、「家で宿題に取り組んでいるとき、わからない問題をタブレットだとその場で質問できることが大きな利点だと思っています」と、教員に気軽に質問できることにつながっていると話す。また、生徒だけではなく、職員室の中で学年や教科を超えた交流が活性化している。タブレット操作が苦手なベテラン教員が、得意な若手教員に使い方を聞くことにより交流が生まれ、若手教員からは授業についての相談などが行われることにより、相乗効果が生まれているという。阿川教諭は、「タブレットという1つのツールが人と人をつなげ、若手とベテランの授業力の差のようなものが一気に縮まったのではないでしょうか」と話してくれた。
高校2年生 鎌田優毅さん
高校2年生 矢竹花菜さん
システムエンジニアが常駐し
安心と最先端の学びを提供
ICT推進室
日本大学第三中学校・高等学校では、タブレットの故障などにより生徒の学びを止めないためにも、図書室内のICT推進室にシステムエンジニアを2~3人常駐させている。中学高校合わせ2000人近い生徒数を抱える大規模校のため、生徒がタブレットについて直接相談できる窓口となるほか、教員が授業で使用する新しいアプリのリサーチなども行うことで、ICT教育を推進させる狙いがある。ICT推進副委員長の樋山克也教頭は、「我々は“大自然のなかの最先端の教育”と言っているのですが、都心の学校以上の教育ができるのは何かということを考え、ICT教育の推進を図っています」と話した。
ICT推進副委員長 樋山克也教頭
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日本大学第三中学校・高等学校
ICT推進委員長 阿川将樹教諭
2018年に導入すると決めたときに、通信会社3社に見積もりを依頼しました。3社それぞれのプレゼンを聞いたときに、何よりも響いたのは担当者の熱意でした。電話一本かけるとすぐに返答してくるスピード感が他の会社と違いました。また、これまでに導入している学校で起きている実例を出し、対応策を教えてくれたことはありがたかったです。
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KDDI まとめてオフィス 株式会社 南関東支社
湯川冬悟日本大学第三中学校・高等学校様という歴史ある学校で、どのようにすれば学校の未来を共に歩めるかを考えてご提案いたしました。授業も何度か拝見いたしましたが、見るたびに生徒様が新しい活用をされていて、我々も学校様から学ばせて頂いております。日本大学第三中学校・高等学校様の3つの柱である、「明・正・強」に寄り添いつつ、よりICTを活用して頂けるようこれからも全力でサポートして参ります。
豊富な導入事例があります。
まずは資料をお役立てください。
- アダプティブラーニングの導入で苦手分野が克服された
- 教員の資料作りがこれまでよりも簡素化された
- 生徒が主体的に取り組むことで授業に活気が生まれた