「LINE WORKS」にセキュリティの危険性はある?導入メリットも解説
「LINE WORKS(ラインワークス)」とは、ワークスモバイルジャパン株式会社が提供するビジネス向けコミュニケーションツールです。代表的な個人向けコミュニケーションツールである「LINE」の使い勝手が踏襲されており、多くの法人・企業に導入されています。
しかし中には、普段からプライベートで利用する「LINE」と似ていることから、セキュリティ面で不安を感じる方もいるでしょう。
そこで今回は、「LINE」をビジネス利用する危険性から、「LINE WORKS」の導入メリット、さらに導入時の注意ポイントまで詳しく説明します。ビジネスチャットツールとして「LINE WORKS」の導入を検討している企業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
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1.「LINE」をビジネス利用する危険性
「LINE WORKS」とは、ワークスモバイルジャパン株式会社が提供するクラウド型のビジネス向けコミュニケーションツールです。日本国内でも利用率の高い個人向けコミュニケーションツール「LINE」のUIや使い勝手が踏襲されていることから、「LINEで事足りるのでは」と考える方もいるでしょう。
しかし、「LINE」は個人間でのコミュニケーションツールとしては優秀ですが、ビジネスの場で使用することはおすすめしません。下記のように、あらゆるリスクがあるためです。
●情報漏洩の可能性
個人向けコミュニケーションツールの「LINE」では、過去にアカウントの乗っ取り被害が相次いだという事例もあります。アカウントを乗っ取られた場合、個人情報を含む内部情報が漏洩したり盗用されたりする可能性があるほか、悪意あるメッセージが組織内のトークに送信されるなど、二次被害の危険性も高まります。
●退職者の扱い
「LINE」のトーク履歴は、たとえいずれか一方が削除しても、一方の端末に残り続けます。加えて、トーク機能はバックアップ対象となるため、単純にトーク履歴を削除したとしてもトーク履歴を復元することが可能です。つまり、退職者が退職後も社内の機密情報を有し続けることとなり、情報漏洩・盗用の危険性が生じます。
業務で「LINE」を使用したいという場合は、ビジネス向けの「LINE WORKS」を使用すると良いでしょう。
2.「LINE WORKS」を導入するメリット
「LINE WORKS」を導入することで、ビジネスにおけるさまざまな恩恵を受けられる可能性があります。代表的な導入メリットは、次の4つです。
- セキュリティ対策が整っている
- 業務管理がしやすい
- モニタリング機能がある
- リモートコントロールができる
ここからは、「LINE WORKS」を導入するそれぞれのメリットについて詳しく説明します。
2-1.セキュリティ対策が整っている
「LINE WORKS」はビジネス向けコミュニケーションツールであることから、個人向けコミュニケーションツールである「LINE」よりもさらに厳格なデータセキュリティ体制が整えられています。すべての通信は暗号化されているため、悪意ある攻撃者がサーバー内部に侵入し、仮に内部情報を抜き取ったとしても、中身を盗み見ることはできません。
加えて、「LINE WORKS」はパソコンだけでなくスマートフォン(スマホ)からも操作することを踏まえ、万が一に対応できるセキュリティ機能が備わっている点も特徴です。これにより、スマホを紛失したり盗難被害に遭ったりした場合でも、外部からデータの削除やファイルの閲覧・保存制限をかけられます。
2-2.業務管理がしやすい
「LINE WORKS」では、チャットツールだけでなく「タスク管理機能」も備わっています。タスク機能を活用すれば、情報共有はもちろん、チーム内メンバーの業務管理にも役立つでしょう。「タスク管理機能」はフリープランを含むすべてのプランで活用できます。
タスク機能では、自分のタスクの登録・管理はもちろん、メンバーにタスクの依頼をすることも可能です。依頼者・担当者・タスク内容・期限をそれぞれ細かく設定できる他、ファイルも添付できるため、該当タスクに絡む重要なファイルをスムーズにチェックすることもできます。また、チャットのトークを長押しして表示されるメニューから「タスク」を選択することで、タスクを作成することも可能です。
別タブの「カレンダー」とも連携しており、カレンダー形式で各メンバーがもつタスクを一目で見れる点も大きなメリットと言えるでしょう。
2-3.モニタリング機能がある
高いセキュリティレベルが特徴的な「LINE WORKS」には、「モニタリング機能」も備わっています。
社内運用に準じたトークポリシーを策定すれば、不適切なコミュニケーションを自動で検知してくれるシステムとなっています。また、管理者限定で各メンバーの個人トーク内容を過去半年分遡り確認したり、CSV形式でエクスポートすることも可能です。
万が一社員が問題のある言動をとっていた場合は瞬時に検知されるため、問題の早期発見・早期解決につながるでしょう。
2-4.リモートコントロールができる
「LINE WORKS」は、遠隔から各アカウントのデータにアクセスできる「リモートコントロール機能」も備わっています。リモートコントロール機能によって、管理者はチームに登録されているすべてのアカウントのデータ消去・初期化が可能となります。
登録されているデバイスごとのユーザーデータを管理できるため、データ消去・初期化されたアカウントのデバイスにデータが残った状態となることはありません。
リモートコントロール機能は、チーム内メンバーが退職したときや外出時にスマホの紛失・盗難が生じたときなど、セキュリティリスクが生じるさまざまなシーンで役立ちます。管理者のみにしか使用できない機能であり、メンバーが他メンバーのデバイスを操作することはできません。
なお、メンバーが自分のデバイスからデータを消去したいときは、ブラウザ版の「LINE WORKS」にログインして接続解除をします。接続解除がされると、自動的にログアウトされ、再度ログインできない状態となります。個人のLINEアカウントとは連動していないため、LINE WORKSユーザーを退会しても個人のLINEユーザーに何ら影響はありません。
3.「LINE WORKS」の導入時に気をつけたいポイント
「LINE WORKS」には、利便性のほかセキュリティ面におけるさまざまなメリットがある一方で、導入に際してはいくつかの点に注意が必要です。
特に気をつけておきたいポイントとしては、「利用ルールの策定」「情報流出時の対応」の2点が挙げられます。
最後に、「LINE WORKS」の導入時に気をつけたい2つのポイントを、それぞれ詳しく説明します。
3-1.利用のルールを決める
「LINE WORKS」の導入・運用時は、さまざまなトラブルを防ぐためにもあらかじめ利用のルールを策定しておくことが大切です。
「LINE WORKS」を導入する多くの企業が策定している利用ルールが、「LINE WORKSの利用時間」です。「LINE WORKS」は業務時のみに活用するコミュニケーションツールとなるため、時間外労働を防ぐため、そして情報漏洩リスクを最大限減らすためにも、「業務時間外はログアウト&通知オフ」「たとえ通知が入っても、業務時間外は起動しない」などの細かな社内ルールを策定しておくと良いでしょう。
また、「LINE WORKS」のトークルームではメンション機能を活用できたり、既読したアカウントを閲覧できる機能が備わっていたりします。「特定の相手に用件を伝えるときは必ずメンションをつける」「既読機能でメッセージを読んだアカウントは分かるため返信は不要」など、「LINE WORKS」の機能を活用して運用の利便性をより向上させられるようなルールの策定もおすすめです。
3-2.情報流出時の流れを決める
「LINE WORKS」はセキュリティ性の高いビジネス向けチャットツールとはいえども、社員の不注意による情報漏洩や悪質なウイルスへの感染・不正アクセスによる情報流出が発生する可能性は決してゼロではありません。そのため、人為的ミスによって情報漏洩トラブルが起きたときに備え、スムーズに問題を解決できる流れを考えておくことが大切です。
「LINE WORKS」における情報流出時の流れ(例) |
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基本的に上記はすべて、情報流出が起きたその日に行うべき対応です。ある程度の対応が終わったあとは、さらなる原因究明や事後対応の公表、再発防止策の策定を行いましょう。
まとめ
「ビジネスツールとして、セキュリティ性・操作性に優れたチャット機能を活用したい」という場合は、「LINE」のUIや使い勝手を踏襲したビジネス向けチャットツールの「LINE WORKS」がおすすめです。
「LINE WORKS」はいわゆる「ビジネス版LINE」であり、情報セキュリティ面に優れている点をはじめとしたさまざまな導入メリットがあります。一方で、社内ルールやトラブル発生時の対応について決めておかなければ、万一のトラブルによる被害がさらに大きくなってしまう可能性もあることを覚えておきましょう。
なお、「LINE WORKS」は無料プランからアドバンストプランまで3つの料金プランに分けられており、プランによって管理ユーザー数や機能性も異なります。ここまでの内容を参考に、ぜひ「LINE WORKS」を導入してみてはいかがでしょうか。
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