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セールステックの概要から7つのカテゴリ・導入時のポイントまで解説

セールステックの概要から7つのカテゴリ・導入時のポイントまで解説

2021年08月31日掲載(2024年11月25日更新)
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

デジタルを活用して仕事をしている様子(セールステック)

セールステックに注目する企業が増えています。この記事では、セールステックの概要を詳しく知りたい人に向けて、セールステックの基礎知識や注目される背景などについて解説しています。また、セールステックを導入する際のポイントや必要な知識・スキルなどについても解説しているため、自社でセールステックを導入する際の参考にしてください。

目次

セールステックの基礎知識

セールステックを導入する前に、セールステックとはどのようなものなのかについて解説します。

セールステックとは何か

セールステックとは、「sales(営業活動)」と「Technology(技術)」の単語を組み合わせた造語で、ビジネスで活用されている用語です。具体的には、IT技術を活用した、ツールや営業活動そのものを指します。企業がセールステックを導入すれば、従来よりも営業活動を効率よく行えるようになります。

セールステックツールを俯瞰できるカオスマップ

カオスマップとは、特定の業界におけるツールやサービスの目的・機能などによって分類するための地図です。カオスマップを見れば、一目でツールやサービスの特徴・機能などの概要を把握できるうえに、比較検討しやすくなります。自社に必要なセールステックツールを探す際は、カオスマップの活用をおすすめします。

※参考:日本版「セールステック・カオスマップ」|日経クロストレンド

セールステックに注目が集まる背景

セールステックを導入する企業が増えている背景について、以下で解説します。

営業活動における人員不足と働き方改革への対応

少子高齢化などにより、労働生産人口は減少傾向にあります。企業は自社の人員不足を解消するために、業務の効率化やニューノーマルなワークスタイルの推進が求められています。セールステックを導入することで、人員不足などの課題の解決が可能です。

IT技術の普及による営業活動の変化

IT技術の発達により、企業における営業活動の手法にも変化が見られるようになりました。従来はオフラインでの営業活動が主流でしたが、容易に正確なデータを分析できるツールやサービスなどが導入され、営業活動にも活かされています。

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セールステックは7種類のカテゴリに分類される

セールステックは、主に7種類のカテゴリに分けられます。以下では、7つの分類について解説します。

分類1.Sales Enablement(セールスイネーブルメント)& Acceleration(アクセラレーション)

Sales Enablement(セールスイネーブルメント)& Acceleration(アクセラレーション)とは、営業加速ツールの領域に位置するカテゴリです。営業活動の進捗や予算管理を一元化できる特徴があります。代表的なツールは営業支援ツール(SFA)で、営業活動を可視化できるツールです。SFAの詳細については後ほど解説します。

分類2.General CRM(ゼネラルシーアールエム)

General CRM(ゼネラルシーアールエム)は、顧客管理システムの領域に分類されるカテゴリです。商談の予定や内容などの情報、顧客との関係性などの管理に利用されるツールで、外出先からでも商談スケジュールなどを確認できます。代表的なツールとして、オンライン予約システムやメール追跡ツールなどが挙げられます。

分類3.Custmer Experience(カスタマーエクスペリエンス)

Custmer Experience(カスタマーエクスペリエンス)は、顧客への体験価値の向上を目的とした領域に分類されるカテゴリです。オンラインで価値の提供・提案を実施し、顧客の購買行動へつなげられます。代表的なツールには、Web接客ツールやチャットツールをはじめとするコミュニケーションツールが挙げられます。

分類4.Contact(コンタクト)& Communication(コミュニケーション)

Contact(コンタクト)& Communication(コミュニケーション)は、顧客・インバウンド対応の品質向上を目的とした領域のカテゴリです。チャットやメール・電話・チャットボットなどの複数のチャネルを一元化できる特徴があります。代表的なツールは、コールセンターシステムなどです。

分類5.People Development(ピープルデベロップメント)& Coaching(コーチング)

People Development(ピープルデベロップメント)& Coaching(コーチング)は、営業部門の人材育成やスキルアップの領域に位置するカテゴリです。チームや部署内でのナレッジや情報の共有を円滑に行えるほか、生産性の向上などにつなげられます。代表的なツールは、教育用動画のプラットフォームなどが挙げられます。

分類6.Intelligence(インテリジェンス)& Analytics(アナリティクス)

Intelligence(インテリジェンス)& Analytics(アナリティクス)は、営業活動で得たデータ活用の最大化を目的とした領域に分類されています。オンライン会議システムなどを利用した営業活動時の会話のデータ化・サマリーの作成・成功率の高い営業トークのパターン分析などが可能です。代表的なツールとして、KPIや会話の分析ツールなどがあります。

分類7.Customer Support(カスタマーサポート)

Customer Support(カスタマーサポート)は、カスタマーサポート業務の最適化に特化したカテゴリです。サービスの継続率や商品購入のリピート率などの向上が期待できます。代表的なツールとして、FAQの作成・設置が可能なFAQサイト構築ツールや、ヘルプデスク業務の最適化を図るためのヘルプデスク最適化ツールなどが挙げられます。

セールステックを導入するうえで必要なスキル・知識

セールステックを導入するには、以下のスキルや知識が求められます。それぞれのスキルや知識について解説します。

数字を正しく解析できるスキル

セールステックでは、営業活動で得た膨大なデータを扱う必要があるため、数値から傾向や課題などを正しく読み解く解析スキルが不可欠です。セールステックを導入してデータを蓄積するだけでは意味がありません。セールステックを有効活用するためには、ツールの分析データを正しく読み解き、問題解決や見直しなどに活かすことが重要です。

ITに関する知識

ツールを有効活用するためには、ツールの操作方法だけでなく、IT技術に関連する知識の習得も欠かせません。IT技術は次々に新たな技術が開発されているため、最新情報を定期的にチェックし、変化にも対応できる柔軟さが求められます。また、ITリテラシーの低い社員がいる場合は、必要に応じてサポートするようにしましょう。

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セールステックを導入すると得られる効果

企業がセールステックを導入すると、どのような効果やメリットを得られるのか、以下で解説します。

営業部門における人手不足の解消

セールステックが注目される背景にもあったように、人手不足の問題や政府が促進する働き方改革にも対応できるようになります。また、残業時間や人件費の削減が可能なため、余ったリソースを別の業務などに活用できます。

業務の効率化による生産性アップ

営業活動で得たさまざまな情報やデータを可視化できるため、業務の効率化が可能です。営業部門全体が業務の効率化で成果をあげられれば、生産性の向上も期待できます。また、営業トークなど、社員ごとの強みや弱みなどの分析も行えます。

営業活動における質の改善・向上

営業活動では、受注実績や顧客情報、業界分析など、さまざまな情報やデータが必要です。セールステックの導入により、営業活動に必要な情報やデータを一元化できるうえに、営業活動の質の改善・向上を可能にします。

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セールステックで成果をあげるためのポイント

セールステックを導入して成果を確実にあげるためには、以下のポイントを参考にしてみてください。

課題を明確にしておく

セールステックを導入する前に、自社にどのような課題があるのかを明確にしておきましょう。課題を把握せずにツールを選定すれば、自社に向いていないツールを選んでしまうなど、導入後に失敗するリスクが高まります。また、課題を明確にするだけでなく、ツールを実際に利用する社員が容易に操作できるものを選ぶことが大切です。

社員の理解を得る

トップダウンでセールステックを導入しても、社員の理解を得られなければ、ツールを有効活用できません。ツールを実際に運用するのは現場の社員であるため、導入前に理解を得ておく必要があります。社員の理解を得るためには、一方的な指示や決定事項を伝えるだけではなく、どのような目的やメリットがあるのかを説明しましょう。

必要なルールや体制を整備する

セールステックを導入する前に自社のルールや体制を整備しておくことも重要なポイントです。セールステックの導入を指揮する責任者や、実際に現場の社員をサポートする調整役などを決めておき、社内に周知しておきましょう。また、自発的にツールを活用してもらうために、成果をあげた社員に対する表彰制度の設置もおすすめです。

一度に複数のセールステックを採用しない

複数のセールステックの採用を計画している場合は、優先順位を決めたうえで優先度の高い課題を解決するためのツールから導入するようにしましょう。一斉に複数のセールステックを導入すれば混乱が生じ、社員から反発を受けやすくなります。社員が慣れるまでにかかる時間や労力なども考慮して、余裕のある計画を立てることが大切です。

導入後は効果検証を実施する

セールステックの導入後は、導入効果を可視化する必要があります。導入を目的にすれば、実際に効果があったのかどうかを判断できません。導入効果を検証するためには、運用を徹底し効果検証に必要なデータを集めることが重要です。さらに、自社の課題を解決できたのか、具体的な成果をあげられたのかを分析するようにしましょう。

自社にあったツールを選ぶ

ツールは、多機能、高機能などのさまざまな種類から選べますが、自社の課題解決を優先してツールの選定を行う必要があります。自社の課題解決に必要な機能が搭載されているほか、費用対効果が高い、サポートが充実しているものを選びましょう。

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セールステックの主なツールを紹介

セールステックで代表的なツールを2種類紹介します。以下を参考にして、自社の課題解決にあったツールを選びましょう。

顧客管理システム(CRM)

顧客管理システム(CRM)とは、「Customer Relationship Management」の略語で、売上の向上を目的としたシステムです。具体的には、顧客情報を一元管理し、顧客とのやり取りを円滑にして良好な関係性を構築する、維持する際に有効です。たとえば、顧客との会話や取引内容などの記録、履歴の確認が容易に行えます。

営業支援ツール(SFA)

営業支援ツール(SFA)とは、営業活動で得た情報を一元化するためのツールです。たとえば、顧客情報や商談の進捗状況・予算管理・案件などに関する情報を一元管理できます。また、情報の管理だけでなく、社内での情報共有も可能です。

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まとめ

セールステックは、営業活動の効率化に不可欠なものです。セールステックを導入する際は、自社の課題を解決できるツールを選ぶことが重要です。

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