DXを推進している企業が増えており、そのためにIoT、ICT、AIなどが活用されています。この記事では、DXがどのようなものであるか示したうえで、ほかの言葉との違いを解説します。それぞれを活用してDXを推進するメリットや具体的な方法についても解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次
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DX(デジタルトランスフォーメーション)とは何か?
DXは「Digital Transformation」の略称であり、直訳すれば「デジタル変革」となります。DXとは、デジタル技術を活用してビジネスや日常生活などをより便利で豊かにすることです。さまざまな技術の発展により、あらゆる場所でDXのための取り組みが進んでいます。
DXとIoTの違い
DXとIoTにはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、DXとIoTの違いや関係性について解説します。
IoTとは?
IoTは「Internet of Things」を略した表現であり、日本語に直訳すれば「モノのインターネット」となります。IoTとは、あらゆるモノをインターネットでつなぎ、相互に情報をやり取りする仕組みです。たとえば、高齢者やお子さんやペットの見守りとして、宅内設置したカメラを使い、離れた部屋や外出先から映像で確認できる技術もIoTです。IoTは、身の回りのさまざまなところに導入されつつあります。
DXとIoTの関係
すでに触れたとおり、DXはデジタル技術を活用してビジネスや日常生活をよりよくすることです。IoTはデジタル技術を活用した仕組みであり、DXを実現するためのひとつの方法として利用されています。IoTを活用すれば作業の自動化も可能になるため、ビジネスや日常生活の利便性を向上させるために役立ちます。
DXとICTの違い
DXとICTにもそれぞれ違いがあります。ここでは、ICTの概要とともに、DXとICTの関係について解説します。
ICTとは?
ICTは「Information and Communication Technology」の略で、「情報伝達技術」のことを表します。単なるデジタル技術ではなく、コミュニケーションを主体としている点が大きな特徴です。たとえば、SNS、チャット、スマートスピーカーなど、情報をやり取りするためのサービスやツールがICTに含まれます。
DXとICTの関係
DXとICTは、デジタル技術を使用する点が共通しています。ただし、DXではICTも内包する考え方です。DXはIoTだけでなくICTも活用し、ビジネスや日常生活を取り巻いている環境の質を向上させます。ICT はDXを実現するために必要不可欠な技術であり、強い関連性があります。
DXとAIの違い
DXを進めるうえではAIについても理解しておく必要があります。ここでは、AIの概要とともに、DXとAIの関係について解説します。
AIとは?
AIは「Artificial Intelligence」の頭文字をとった表現であり、「人工知能」のことです。AIに作業を任せると、人間に似た高いパフォーマンスを期待できます。AIにはさまざまな種類があり、簡単なタスクをこなせるAIだけでなく、事例を学習して自らパフォーマンスの質を上げられるAIも存在します。
DXとAIの関係
DXを実現するためには、複数のデジタル技術を組みあわせて便利な仕組みを構築する必要があります。AIは高度な技術であり、DXにとってもAIは重要な存在です。たとえばAIは、人間が手作業で対応していたデータを自動で処理したり、勘に頼らずデータを基に素早く解析、予測を行うことができます。AIをうまく活用すれば、DX化をよりスムーズに進めやすくなります。
DXとRPAの違い
DXとともに語られる考え方として、RPAがあります。ここでは、RPA の概要を示したうえで、DXとの関係について解説します。
RPAとは?
RPAは「Robotic Process Automation」のことであり、ソフトウェアロボットを使用して業務を自動化することを表しています。RPAで自動化できるのは、単純作業で構成されている定型業務です。AIのような学習能力は備えておらず、決まりきった作業を機械に任せることで、業務効率化を期待できます。
DXとRPAの関係
RPAはビジネスにおいて活用される技術です。RPAを導入すれば、自社の業務を効率化して生産性の向上も目指せます。つまり、RPAはビジネスのDXを進めるために活用できる技術のひとつです。業務の一部を機械に任せて自動化すれば、必ず人間が対応しなければならない業務に対してより多くの労力を割けるようになるでしょう。
IoTなどを活用してDX化を進めるメリット
技術を活用してDX化に取り組むと、さまざまなメリットがあります。ここでは、具体的にどのようなメリットがあるか解説します。
業務を効率化できる
IoTやICTなどの技術を活用すれば、業務の大幅な効率化につながります。一部の業務を自動化できるため、社員はより集中的に取り組むべきコア業務に専念できます。単純作業におけるヒューマンエラーも少なくなり、修正やフォローの手間も抑えることが可能です。より高い成果を出すために必要な取り組みに注力しやすくなります。
新しい商品やサービスを開発しやすくなる
DXを推進すると、さまざまなデータを取得して有効活用できます。たとえば、消費者に関するデータを収集し、リアルなニーズについてくわしい分析が可能です。そこから得られた結果をもとにすれば、新しい商品やサービスを開発しやすくなります。
DX化が進むと業務の生産性も向上するため、新しい商品やサービスの開発をスムーズに進められるようになります。
働き方改革を推進できる
DXにより作業の自動化やペーパーレス化などが進むと、働き方改革の推進にもつながります。いつでもどこでもオフィスと同じように作業できるようになり、テレワークも導入しやすくなるでしょう。また、社員の負担も減らせるため、より働きやすい環境を提供できます。
人手不足を解消できる
DXを推進すると社員にとって働きやすい環境を実現できるため、離職者が減る可能性があります。DXの推進を社外にもアピールすれば、新しく入社を希望する人材も増えるかもしれません。DXの推進は人手不足を解消し、自社に必要な人材を確保する効果も期待できます。
IoTなどの活用によりDX化を推進する方法
IoTなどを活用してDX化を進めるには、どうすればいいのでしょうか。ここでは、具体的な方法について解説します。
デジタル化
DX化を進めるためには、デジタル化が必要不可欠です。デジタル化とは、それまでアナログで行っていた作業をデジタルで対応できるようにすることです。いきなりすべてをデジタル化する必要はないため、業務フローの一部から少しずつデジタル化していきましょう。デジタル化するとデータを蓄積できるようになり、そのデータの活用により業務の利便性をさらに向上させられます。
業務効率化
DX化に取り組む際は、業務効率化も意識しましょう。改めて業務フローを見直し、無駄がないかチェックする必要があります。そのためには、業務フローを可視化してどのような課題があるか具体的に洗い出すことが大切です。まずは一部の業務の効率化を目指し、成功したら少しずつ範囲を広げていくとスムーズです。
データの共通化
部門同士でデータをスムーズにやり取りできるよう、全社的にデータの共通化に取り組む必要があります。システムなどの基盤を整備し、どの部門でも同じように使えるようにしましょう。情報共有がしやすくなれば、さらに業務の生産性を向上させられます。基盤の整備後も運用状況を分析し、適宜改善を加えていくべきです。
組織化
DX化は組織的に取り組むことが大切です。構築した基盤を有効活用し、データを効率的に運用するための組織を作りましょう。DX化を行うと膨大なデータを蓄積できるため、専門の部署を設けてデータ活用を進めている企業も多くなっています。自社の状況にあわせて最適な方法を検討しましょう。
最適化
DX化の取り組みを進めていくと、さまざまな効果を得られます。DXによってもたらされたメリットを活かせば、事業そのものにイノベーションを起こすことも可能です。たとえば、全社的に業務フローを見直してデジタル化できた場合、生産性の向上により新しいビジネスを展開しやすくなります。
まとめ
ここまでの説明で、「DX」とは単純にIoTを活用する、AIを導入するといった話ではないことをご理解いただけたことでしょう。DX化を推進し、社会的優位性をもって企業が勝ち残るためには、着実に段階を踏んでいく必要があります。また、これらを実行するためには企業が一丸となり取り組む覚悟が必要です。そのためには、経営層が主体となり、明確なビジョンをもって社員を先導する必要があります。
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