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テレワークに適した人事評価をするには?課題や解決策、企業の事例について解説!

テレワークに適した人事評価をするには?課題や解決策、企業の事例について解説!

2021年10月20日掲載(2023年11月06日更新)
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

会社員が人事評価をしている様子

新型コロナウイルス感染症の影響で、テレワーク制度を導入する企業が増えています。ここでは、人事評価に携わる方やシステム導入の担当者向けに、「テレワーク制度における人事評価の課題点と解決策」について解説します。自社の評価制度の改善にぜひお役立てください。

目次

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テレワークが急激に普及した背景

テレワークとは、場所や時間の制約を柔軟にした働き方のことです。オフィスに出社する必要がなく、通勤に時間を割かずに済むので、遠方に住む社員の負担を軽減できます。また、制度があれば自宅でも働けるため、育児や介護中の社員も仕事を続けられるようになります。プライベートと仕事の両立を実現できるので、社員の離職を防ぐのにも役立つでしょう。

日本は先進国の中でもテレワーク制度が普及していませんでしたが、新型コロナウイルスの流行をきっかけに導入する企業が増加している傾向です。人との接触を最小限に抑えられるため、感染症の流行を抑える取り組みとしても注目を集めています。

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テレワークのメリット・デメリット

ここからは、テレワークの導入を検討している企業が知っておきたい、「テレワーク制度のメリット・デメリット」について解説します。メリットだけでなく、制度によるデメリットも踏まえたうえで、導入を検討してみましょう。

テレワークのメリット

テレワークのメリットとしては、雇用の機会損失や離職を防げる点が挙げられます。今まで結婚や妊娠、介護などで仕事を続けるのを諦めていた層も、自宅で働くという選択肢が生まれます。少子高齢化社会で人材採用が難しくなっているからこそ、転職潜在層に働きかけて雇用機会を創出する必要があるでしょう。

また、社員がオフィスに出社する必要がなくなることで、通勤費を大幅に削減できます。さらには、場所を選ばず働けるようになれば、緊急時でも業務が滞るリスクが少なくなるので、BCP対策としても有効な取り組みだといえます。

テレワークのデメリット

テレワークを導入すると、コミュニケーション不足になる恐れがあります。対面でのやり取りがなくなるので、コミュニケーションを取る手段が電話・チャット・メールに限定されてしまいます。メッセージを送っても相手が気づかないケースが出てくるため、オフィスで仕事をするときよりも連絡が取りづらいと感じる場面が多々あるでしょう。

また、機密情報を持ち出すことのセキュリティリスクや、マネジメントの難しさがデメリットとして挙げられます。徹底した管理体制を導入しないと、勤怠管理や人事評価がしにくく、公平性を欠くので注意しなければなりません。

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テレワークで人事評価が難しい理由

テレワークを導入すると人事評価が難しいとされる理由を、以下に解説します。導入時に起こり得るトラブルを把握しておきましょう。

定性評価が難しい(プロセスが見えにくい)

テレワークを導入すると、定性評価が難しくなるといわれています。多くの企業は、定性評価と定量評価を組み合わせて人事評価を行っています。数字で表せる定量評価と異なり、数値化できない定性評価は勤務態度が見えにくいと評価しづらいでしょう。

仕事の進捗状況や本人の頑張り具合が分かりにくいため、定性評価は付ける人によっては公平性を欠くリスクもあります。

主な定性評価項目

・社員の勤怠状況が良好かどうか、遅刻・欠勤・早退の有無
・勤務態度が真面目かどうか、服装や問題の有無
・協調性があるか、社員同士で協力関係を築けているか
・社外の人とも良好な関係を築けているか
・与えられた仕事以外にも、主体的に考え取り組んでいるか
・業務改善のために作業を洗い出し、提案が行えるか

勤務態度が見えにくい

テレワークにより社員がオフィス外で働くようになると、勤務態度を目視できなくなります。人事評価をする上司が、部下の勤務態度を確認できなくなるので、手元にある少ない情報から判断せざるを得なくなります。

テレワーク導入後に勤勉に働いていたとしても、導入前に何か目に余る行動があった場合、マイナス評価を付けられる恐れもあるでしょう。社員の成長具合を把握しづらくなるため、正当な評価が受けられなくなる危険性もあります。

人事評価に関する手続きが遅れやすい

テレワークを導入すると、人事評価に時間がかかり、手続きが遅延する可能性があります。オフィス以外の場所で勤務する場合は、出勤・休憩・退勤の時刻がすべて自己申告制となります。なかには、出勤時の様子を映像で確認している企業もありますが、実現は難しく、多くの企業は自己申告制を採用している状況です。

稼働状況を把握しづらい状態は、人事評価を行う社員の混乱を招く恐れがあるので注意が必要です。テレワークを導入する前に、明確な評価基準を設けなければならないでしょう。

コミュニケーション不足に陥りやすい

テレワークの導入後は、対面で話し合う機会が少なくなるので、どうしても社員間のコミュニケーションが不足します。社員の自主性に任せていると、報連相がしにくくなるため、企業側で対策を考えることが大事です。1on1ミーティング、上司と部下が11で行うオンライン会議を設けるなど、コミュニケーションを円滑にするための施策が必要でしょう。

継続的にコミュニケーションを取ると、社員の信頼関係の構築に役立つほか、仕事の進捗状況を共有しやすくなります。

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テレワークに適した人事評価の実施方法

テレワークに適した人事評価の実施方法を紹介します。人事評価の方向性が定まらず、困っている企業は下記の施策を実施してみましょう。

評価項目と業務成果を見える化する

テレワーク導入後に人事評価を行う際は、テレワークに合わせた評価項目を策定することが大切です。対面する機会が減ると、評価の軸が実績や成果に偏る心配があります。とはいえ、正当な評価を行うには、定量評価を重視せざるを得ないでしょう。
しかし、目に見えない評価である定性評価を策定するのも重要です。定性評価は、成果に至るまでのプロセスをオンライン会議や面談でチェックすると、正当な評価をつけられます。

定量評価・定性評価のどちらかに偏らないような仕組みを設けたうえで業務の見える化を図れば、テレワークを導入しても適切な評価がつけられるでしょう。

評価方法の統一をはかる

テレワークを導入する際は、評価方法を統一しないと、社員によって評価にバラつきが生じます。評価基準が不明確で、上長によって判断が異なる場合は、部下の不公平感を生む要因となるので注意が必要です。

評価方法を企業側で設定し、属人的な偏りが出ないように注意を払うことが求められます。レスポンスや業務の遂行の速さなど、オフィス勤務のときよりも定量的に測定し、曖昧な判断基準にならないように徹底しましょう。

目標管理制度を活用する

テレワークの導入には、個人・チーム単位で目標を設定し達成度合いを評価する、「目標管理制度」は欠かせないでしょう。目標管理制度を活用する際は、個人・チームが設定した目標と、組織の目標の方向性を合わせることが大事です。

方向性を統一しておくと、組織が目指す姿から大きくぶれる心配がなく、事前に決めた目標をもとに評価を行うだけなので実現しやすくなります。テレワークであっても適正な評価がしやすく、評価方法の統一するための手段として適しているでしょう。

経営方針と連動した評価制度を導入する

テレワークの導入にあたっては、利益を向上させるためにも、経営方針と連動した評価制度が必要です。プロセス評価ももちろん大切ですが、成果主義の経営方針に切り替えると、テレワークでも評価しやすい体制が整います。

また、業績評価の指標、KPIを達成できたかどうかによってインセンティブを支払う仕組みを採用すれば、社員のモチベーションアップに繋がるでしょう。

企業ビジョンの共有で自律性を促す

テレワークを導入する際に、あえて評価や売上目標を与えない方法もあります。ゴールを設定しない分、社員の育成に力を入れて、企業の価値観を共有していきます。企業のビジョンを共有して、収入を分配する方式で経営すれば平等感が増すでしょう。無理な目標を押し付けられないので、社員からも不平不満が出にくくなります。

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テレワークにおける人事評価の事例

テレワークにおける人事評価の事例を、いくつかピックアップして解説します。

K社の人事評価事例

テレワークを導入したK社は、菓子・食品の製造販売を行うメーカーです。K社では働き方改革と同時に、テレワークを段階的に導入しています。ライフワークバランスと成果主義の2本の軸にして、年間の業務目標に対する絶対的な人事評価制度を採用しています。社員のプライベートと仕事の両立化を図りながらも、企業が評価しやすい体制を築き上げているのが特徴です。

S社の人事評価事例

S社は、電気機器の製造に必要な、電子機器や部品の解析シミュレーションを提供する会社です。諸事情によって出社が難しくなった社員を、在宅勤務へと移行することで、高スキルを持つ人材を活用できるようになっています。同社では、人事評価は週次報告やアウトプット管理をもとに、勤務時間と成果物の両方を考慮して判断しています。

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まとめ

テレワークを導入する際は、人事評価の方法を予め検討しておくことが大事です。人事評価の軸をしっかりと決めておくと、社員によって人事評価にバラつきが生じる心配がないでしょう。

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