人事DXを成功させる3つの秘訣とは?DX成功は企業発展のカギとなる
時代の変化やデジタル化は、急激に加速しています。営業やマーケティング部門だけでなく人事の分野でもDXを推進する企業も増えてきました。
この記事では、人事の業務効率化を目指す企業に向けて、人事DXについて解説します。具体的には、人事DXの基礎知識とともに成功するためのポイントを解説します。人事DXを企業の発展につなげるために、ぜひ参考にしてください。
目次
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DXについて|押さえておくべき基礎知識
そもそもDXとはどのようなものでしょうか。DXはさまざまなところで推進されており、大きな注目を集めています。ここでは、DXの基礎知識について解説します。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?
DXとは「Digital transformation(デジタル・トランスフォーメーション)」の頭文字をとった言葉で、デジタル技術の活用によりビジネスや生活をよりよい方向へ変化させることです。
スウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授は、「ICTの浸透により生活のあらゆる側面がよりよい方向に変化すること」をDXと定義しています。
ビジネスにおけるDXでは単にデジタル技術を用いるだけでなく、デジタル技術を活用してビジネスモデルや産業構造まで変革します。DXはさまざまな仕組みを根本的なところから改善し、より便利で価値のあるものへと変化させ競合性の上で優位に立つことを目的とする考え方です。
デジタライゼーションとDXの違い
DXと似たものとして、デジタライゼーションがあります。デジタライゼーションはITやICTの活用により業務効率化を推進してビジネスモデルを変革するのが目的です。ITやICTを活用する点は、DXもデジタライゼーションも同じです。ただし、DXは単に既存の業務を効率化するだけでなく、ビジネスモデルや産業構造を変化させ、競合優位性で優位になることを目指します。
デジタライゼーションとDXを比べると取り組む内容は同様です。そのため意味が混同しがちですが、それぞれ目的が異なるので最終的な成果も大きく異なります。
DX化による各人事業務の変化
人事部にはさまざまな業務があります。具体的には、採用、教育、人事、労務などです。採用において応募者の管理や選考をAIに任せると、業務の自動化を実現できます。また、教育にeラーニングやAR技術を導入した場合、よりスムーズに効果的な学習の機会を提供できます。
人事にDXを取り入れれば、担当者の負担の大幅な軽減が可能です。そのうえで、応募者や従業員に対してより質の高い業務を提供できるようになります。
企業発展のカギとなる!?人事におけるDXの役割
人事にDXを取り入れれば、企業を発展させるカギになる可能性があります。人事におけるDXには、具体的にどのような役割があるのでしょうか。ここでは、企業の発展にも影響する人事DXの役割について解説します。
事務作業を軽減し、業務効率化を図れる
人事では応募者や従業員についての膨大な情報を管理しています。特に、Excelや紙の資料ですべての情報を管理していると、事務作業が多くて煩雑になりがちです。たとえば、履歴書や労務管理表などは日々溜まっていくため、すべてを管理するには手間がかかります。
しかし、人事DXを実現すれば、ペーパーレス化やオペレーションの自動化も容易です。担当者が手作業で対応すべき業務が減り、負担も大幅に削減できます。その結果、人事の業務効率化につながります。
単なる事務的人事から「戦略的人事」へ進化
人事でDXを進めれば、従業員に関する情報を適切に管理して有効活用しやすくなります。従業員に関する情報をデータ化して一括管理できるようになると、それぞれの従業員のスキルや強みを可視化できます。その結果、適材適所に従業員を配置しやすくなるでしょう。効果的な人材育成も実現しやすくなります。また、採用活動においても、自社に不足しているスキルや強みをもつ応募者を選びやすくなります。
DXにより人事の事務作業の自動化や効率化を進めると、それぞれの担当者に時間の余裕が生まれます。それまで事務作業にあてていた時間は、人事施策を練る時間に割り当てることも可能です。より戦略的な人材育成や採用活動を展開したい場合も、DXを推進すれば戦略を練るための時間を確保しやすくなります。
人事部がDX推進される3つの理由
人事部におけるDXを推進している企業は増えています。それは、なぜなのでしょうか。ここでは、人事部でDXが推進されている理由を3つにわけて解説します。
システム化できる業務が多く、導入しやすい
人事部では、給与計算、労務管理、人事評価などさまざまな業務があります。いずれについても、Excelや紙を使用している企業はまだ多い状況です。しかし、最近では、給与計算、労務管理、人事評価などに対応しているクラウド型のシステムが増えています。もともと人事のそれぞれの業務のために作られているため、導入しやすいです。
人事部の業務は特に正確性が重視されますが、システム化すればヒューマンエラーによるミスも防止できます。
最適な部署への人材配置ができる
人事でDXを推進すれば、さまざまな情報を集約して管理できます。従業員の状況も可視化でき、必要な場面でそれぞれの状況を瞬時に把握することが可能です。たとえば、従業員の実績やスキルの情報を可視化すると、配置転換を行う際の参考にもなります。
従業員の情報を可視化しなければ、従業員にとって最適な職場を提供できない可能性もあります。その場合、従業員は能力を十分に発揮できず、パフォーマンスも低下する恐れがあるでしょう。
しかし、情報を可視化して活用すると、適材適所に人材を配置しやすくなります。それぞれの従業員が自分の能力を活かして働きやすくなり、それまで以上に高いパフォーマンスを期待できるようになります。人事DXは人事部だけでなく、自社全体に大きな影響をもたらすでしょう。
従業員一人ひとりが働きやすい環境を作れる
新型コロナウイルスの流行により、従業員の働き方は大きく変化しました。それまではオフィスへ出勤して働くのが一般的でしたが、現在では多くの企業が在宅勤務を導入しています。政府は働き方改革を推進しているため、このような柔軟な働き方は今後ますます浸透していく可能性が高いです。従業員の自由度を高め、働き方についてもさらに選択肢を増やす必要があります。
異なる環境で働く従業員をスムーズに評価して育成するためには、人事におけるDXが不可欠です。
失敗から学ぶDX成功への秘訣3選
DXの推進に取り組んだものの、失敗してしまった事例は複数あります。DXを成功させるには、失敗から学ぶことも大切です。ここでは、失敗例をもとにDXを成功させる秘訣を解説します。
DXする目的や目標の明確化と共有
DXを推進するうえでは、DXの目的や目標をしっかりと定める必要があります。自社で何のためにDXするのかを明確にしなければ、適切な取り組みができません。また、従業員の意識もそろわず、思うようにDXが進まない可能性があります。
最初にDXの目的や目標を定め、全体に共有しましょう。参考にしている成功事例や考え方もあわせて共有すれば、組織が一丸となってDXに取り組みやすくなります。
DXの目的や目標は、経営目標や経営課題と連動させることも重要です。また、部門同士で連携しながら全社的にDXを進める必要があります。
事前に業務棚卸を行う
いきなりDXを進めようとしても、うまくいかない可能性が高いです。DXの推進に着手する前に業務の棚卸しを行いましょう。自社の現状を把握したうえで、どのような課題があるか明らかにする必要があります。また、業務で取り扱っているデータの種類とともに、その時点でどのようなシステムを利用しているか確認してください。
そのうえで、DXにより削減や効率化を目指したい業務を洗い出します。事前に業務の棚卸しを行えば、自社の現状にあわせて最適なシステムを導入しやすくなります。その結果、DXの推進もよりスムーズに進められるでしょう。
DXによるデジタル化は段階的に進める
DXにおいては業務をデジタル化しますが、最初からすべての業務をデジタル化する必要はありません。まずは一部でデジタル化を進め、トライアルを行うべきです。トライアルにより、デジタル化が自社の業務に適しているか確認してください。ある程度以上の効果を得られると確認できてから本格的に導入するのがおすすめです。
どの部分からデジタル化するかについては、条件を決めたうえで優先順位をつけると判断しやすいです。重要度や緊急度だけでなく、どの程度の成果を見込めるかについても考慮しましょう。
人事のDXに成功すれば企業は大きく発展する
すでに多くの企業が人事DXに成功しています。そのような企業は、DXによるさまざまな恩恵を受けています。自社でも人事DXの成功を目指し、成果を出せるようにしましょう。
時代が急激に変化してデジタル化も加速している現代では、企業も常に変化していかないと衰退する恐れがあります。時代にあわせて変化するには、DXが必要不可欠です。DXにより業務効率化や人材の適切な配置などを実現できると、競合他社にも大きな差をつけられるでしょう。
まとめ
人事DXに取り組めば、人事部の業務の効率化につながります。人事は企業全体に大きな影響をもたらす部門であるため、人事DXを実践すれば自社全体の発展にも貢献できる可能性が高いです。全社的な影響も考慮して人事DXを進めましょう。
KDDI まとめてオフィスは、人事部のDX化を推進するためにオフィス環境や業務支援などのトータルソリューションを提供しています。企業が抱えているあらゆる課題に対して最適なソリューションを提示してきた実績があるため、人事DXについてぜひ相談してください。
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