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学校交流会 ~SDGs× ICTで広がる学びの可能性~|オンラインセミナーレポート

学校交流会 ~SDGs× ICTで広がる学びの可能性~|オンラインセミナーレポート

2022年01月14日掲載(2023年11月01日更新)
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

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2021年12月10日、小学校・中学校・高等学校向けに「SDGs」に関する取り組みについての意見交換を行うオンラインセミナー「学校交流会 ~SDGs× ICTで広がる学びの可能性~」を開催し、年末の忙しい時期にもかかわらず全国から11校に参加いただいた。

目次

ICT教育のお悩みは、KDDI まとめてオフィスにご相談ください

前半パート:KDDI サステナビリティ推進室による講演
テーマ 『社会の持続的な成長に貢献するKDDIの取り組み』

KDDI株式会社 コーポレート統括本部 総務本部 総務部 サステナビリティ推進室
長浜 浩二マネージャーより、SDGsに対するKDDI株式会社(以下、KDDI)の取り組みについて講演した。

企業のSDGs活動の事例紹介として、KDDIのSDGs「KDDI Sustainable Action」の取り組みを紹介。5GやIoTなどを活用しながら、「命をつなぐ」「暮らしをつなぐ」「心をつなぐ」ことで、パートナーとともに事業を通じた社会課題の解決に貢献し、社会とともに持続的な成長とさらなる企業価値の向上を目指す姿勢を示した。

また、カーボンニュートラルへの取り組みとして、「KDDI GREEN PLAN 2030」(2021/07/28発表)を掲げており、2019年度比CO2排出量50%削減という目標を立てていることについても触れた。

そうした方針をもとに、現在行っている具体的な取り組み事例を説明。「災害対策・通信基盤の強靭化」のための災害対策訓練、「地球環境の保全」につながる携帯電話のリサイクル、「次世代の育成」に向けたキッザニアとの連携による子どもたちへの職業体験の提供といった事例を紹介した。

KDDIはサステナビリティを事業戦略の根幹に据え、「KDDI Sustainable Action」の実践を通じて社会の持続的成長に貢献することを宣言し、講演を締めくくった。

KDDIのSDGs「KDDI Sustainable Action」
https://www.kddi.com/corporate/csr/sdgs/

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後半パート:参加者によるグループディスカッション、発表
テーマ 『生徒たちがSDGsをジブンゴト化するにはどうすればよいか』

グループディスカッションでは、『生徒たちがSDGsをジブンゴト化するにはどうすればよいか』をテーマに、各学校の取り組み状況の共有、現状の課題、総合的な学習(探究)の時間でのICTの活用方法などについて、活発な意見交換が繰り広げられた。

SDGsをジブンゴト化にするために

SDGsは世界規模の取り組みであるために、「児童・生徒自身で課題を考えるにはハードルが高い」、という参加者が現在抱えている課題が共有された。
その課題に対し、「身近な出来事や興味からSDGsでは何につながるか考えるとジブンゴトとして捉えやすい」、という工夫について共感が得られていた。SDGsを壮大なテーマとして捉えてしまうことで、児童・生徒は無意識に自分ができることを制限してしまっている様に見えることもあり、先ずは身の回りのことから取り組むことで、その制限意識を解くことが大切だと、気づいたという。

児童・生徒が安心して積極的に発言できる環境・場の提供

SDGsを扱う、総合的な学習(探究)の時間などで発言や意見の共有のために、ICTツールを活用している事例が紹介された。共有アプリケーションを用いることで、普段は発言が少ない児童・生徒でも書き込むことができることが見受けられている。

また、タブレットや共有アプリケーションを用いることで、児童・生徒の取り組み状況が可視化しやすくなったとのこと。全員の取り組み状況が児童・生徒間でも共有がされることにより刺激を受けて積極的な発言、発信、書き込みにつながっている。
さらに、児童・生徒間でも共有することによって、他者の存在・意見を意識し、多様性・協働性というキーワードにつながっているという意見も挙がった。

加えて、児童・生徒間での褒め合いなどができる環境があると、意見交換やプレゼンテーションは活発になることも示された。
そのきっかけとして、SDGsにより、コミュニケーションが活発になれば相互に高めあえるのでは、という意見につながった。

SDGsを考えることを持続可能にするために

多くの学校での共通の問題点として、「SDGsをテーマに調べ学習と発表までは実施をしているが、さらに日常生活内での継続的な取り組みにつなげられていないこと」が挙げられた。
今後の課題としては、調べたことや発表した結果を、児童・生徒の行動につなげることであるという意見が出ていた。事例としては、自然環境学習につなげる、プログラミング学習につなげるきっかけにするなどの工夫が紹介された。

ここでもまた、SDGsを日常の場面でいかに動機付けできるか、身近な出来事をSDGsにつなげて考えることが解決の糸口として共有され、賛同を得ていた。

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最後に

SDGs・ICTについての意見交換や気づきの共有を目的とした今回のセミナーだったが、先生方の活発なディスカッションにより、有意義なセミナーになったと捉えている。

参加後のアンケートでは、「SDGsに対する各校の考え方や取り組みを聞くことができた」
「いろいろな実践例や課題、解決方法を学べ、ためになった」という感想をいただいている。


KDDI まとめてオフィス株式会社では、SDGsについて、"持続可能"な活動として継続的に取り組んでいくために、引き続きセミナー開催を予定しており、第2弾を2022年3月実施が決定している。


セミナー参加校(順不同、敬称略):

柏木学園高等学校(所在地:神奈川県大和市)
九州産業大学付属九州高等学校(所在地:福岡県福岡市)
自由ケ丘高等学校(所在地:福岡県北九州市)
白樺学園高等学校(所在地:北海道河西郡)
菅生学園初等学校(所在地:東京都あきる野市)
東奥義塾高等学校(所在地:青森県弘前市)
東京女子学園中学校・高等学校(所在地:東京都港区)
仁川学院小学校(所在地:兵庫県西宮市)
日本大学鶴ヶ丘高等学校(所在地:東京都杉並区)
日向学院中学校・高等学校(所在地:宮崎県宮崎市)
他1校

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