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フリーアドレスのレイアウト例種類や、導入するメリット、よくある失敗なども解説

フリーアドレスのレイアウト例種類や、導入するメリット、よくある失敗なども解説

2022年11月29日掲載(2023年11月30日更新)
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

フリー アドレス レイアウト

コロナ禍の影響や働き方改革推進により、フリーアドレスレイアウトが再度注目を集めています。フリーアドレスは、テレワークの導入やペーパーレス化を検討している企業に適しており、導入する企業も増えているようです。この記事では、フリーアドレスのレイアウトを解説します。フリーアドレスのメリットや失敗例なども解説するため、参考にしてください。

目次

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フリーアドレスとは

フリーアドレスとは、オフィスに決められた席がなく、従業員自信が自由に席を選び業務にあたるワークスタイルです。発祥は日本で、1987年清水建設技術研究所で初めて導入されました。IT企業やベンチャー企業など、自由度の高い働き方を推奨する企業を中心に導入が進んでいます。

フリーアドレスの主な目的は時代とともに変化しており、当初は座席数を減らすことによる「スペース削減」ひいては、固定費である「オフィス賃料の削減」がメインの目的でした。しかし、テクノロジーの変化や時代変化に伴い、「働き方改革の実現」「生産性向上」などを主目的として導入されることが多くなっています。

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なぜフリーアドレスが再注目されているのか

フリーアドレスが再注目されるようになった理由で代表的なものとしては、テレワークの普及が挙げられます。オフィス以外で業務にあたるケースえることで、オフィスでの働き方についても見直す企業増加しているようです。

オフィス環境を見直す一環として、フリーアドレスを検討する企業が多くなっています。また、無線LAN導入やペーパーレス化などを契機として、フリーアドレスを考える企業も増えています。

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フリーアドレスの種類と違い

フリーアドレスにも種類があります。ここでは、フリーアドレスの種類と違いについて解説します。

完全フリーアドレス(オールフリーアドレス)

完全フリーアドレスはその名のとおり、オフィス空間における固定席が完全にない状態を指します。部門や職種などにより分けられていないため、毎日異なる席を選んで業務にあたれます。そのため、部署や部門などを超えたコミュニケーションが取れる、毎日新鮮な気持ちで仕事に取り組めるという点が特徴です。

ただし、完全に席が自由になっているため、チームメンバーや同じ部署の従業員がどこにいるか分かりづらいという課題があります。

グループアドレス

グループアドレスとは、職種や部署、チームなどの単位で、予め指定されたゾーンのなかで、自由に席を選んで仕事をする方法です。チームアドレスやデザインアドレスと呼ばれています。指定内ならどこに座ってもよいためマンネリ化防止につながり、気分転換しながら業務にあたれます。また、同じ部署のメンバーの近くで仕事をするため、業務上のコミュニケーションも取りやすいでしょう。

ただし、座席の共有効果は下がるため、完全フリーアドレスよりもスペース効率は劣ってしまいます。

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フリーアドレスを導入するメリット

フリーアドレスを導入することでどのようなメリットがあるのでしょうか。以下では、フリーアドレスのメリットを4つ解説します。

1.オフィス面積を省スペース化できる

フリーアドレスの場合、全従業員分の個別の座席を用意する必要がありません。そのため、席を固定するレイアウトと比較してオフィスの面積を省スペース化できます。オフィスに出社しないテレワークなどの働き方と組み合わせて出社率をコントロールすることで、さらに省スペース効果が得られます。これを機に、オフィスをダウンサイジング (オフィス縮小) することで、コスト削減につながります。

2.活発なコミュニケーション環境を作れる

固定席の場合には、席が近い人同士や同じチームのメンバーなどコミュニケーション取れる人間が限定されがちです。しかし、フリーアドレスはその日その日で席を変えることができるため、誰が隣に座るか分かりません。普段は関わることのない従業員同士が関わるなど、コミュニケーションが活発になり職場全体の雰囲気がよくなるでしょう。また、偶然席が隣になった従業員との何気ないコミュニケーションから、創造的な話に発展するといった、機会の創出にもつながります。

3.業務効率化を図れる

フリーアドレスは、チームやグループで仕事をするならチームミーティング席、1人で仕事をするなら集中できる1人席というように、状況や目的にあわせて柔軟に席を選べます。そのため、従業員は自然とセルフマネジメントが身に付きます。日々さまざまな人と関わることで新しいアイデアが生まれたり、他部署のメンバーがどのような仕事をしているかを知るきっかけとなり、部署間の連携が活発になることもあります。また、業務ごとに席を変えるといったルールに基づき運用することで、従業員は時間を意識した仕事をする癖がつき、タイムマネジメントができるようになります。

4.レイアウト変更が容易になる

フリーアドレスは決まった座席がないため、オフィスのレイアウト変更も容易に行えます。そのため、従業員の増減や組織変更、短期的なプロジェクト対応など、人員や業務に対応したレイアウトへの変更もスムーズに行えるでしょう。席が固定されている場合、席に付随する資料などの保管場所をいちいち移動させるなど、移動に時間と労力がかかりますが、フリーアドレスならこれらの手間も軽減できます。

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フリーアドレスのデメリット

多くのメリットがあるフリーアドレスですが、デメリットもあります。デメリットもしっかり理解したうえで、導入を検討しましょう。

従業員の管理が難しい

マネジメント層からすると、自分が管理するべき従業員の居場所や、業務の進捗状況などが把握しにくくなります。そのため、報連相がスムーズにできるチャットツールや、情報を一元管理できるシステムなどの利用が推奨されます。また、クラウドサービスを使い、オンラインで業務進捗や状況確認、居場所の特定などができるようにするなど、従業員の管理がスムーズに行えるツールを使った対策が必要です。

仕事に集中しにくくなることがある

場合によっては、仕事に集中できないケースもあります。たとえば、コミュニケーションを必要としない業務や1人で静かに仕事を進めたい場合には、フリーアドレスだと人が頻繁に入れ替わり集中しにくい環境になることもあるでしょう。そのため、コミュニケーションエリアと1人で作業に集中できるエリアを分けるなどの工夫が必要です。

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フリーアドレスの導入方法

フリーアドレスの導入方法は以下のとおりです。

  1. 導入目的を決める
  2. 導入する部署を決める
  3. 運用ルールを決める
  4. レイアウトを検討する

導入を決める前に、なぜフリーアドレスにしたいのか目的を決めましょう。この際、経営層だけでなく従業員も含めて目的を共有することが重要です。従業員層が目的を理解しないままフリーアドレス制を導入した場合、結局はいつも決まった席に決まった従業員が座る、といったことになりかねません。部署により向き不向きもあるため、導入する部署は慎重に検討する必要があります。その後、フリーアドレスの種類や運用のルールを決め、具体的なレイアウト検討します。

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フリーアドレスを導入する際のポイント

フリーアドレスにする場合には、3つのポイントを押さえましょう。ここでは、各ポイントについて解説します。

1.目的を明確にする

導入目的によって、フリーアドレスに必要なオフィス設計やレイアウト、オフィス什器は異なるため、目的を明確にしましょう。レイアウトを考える際には、導入の目的を達成できるような配置を考える必要があります。たとえば、「部署の垣根を超えたコミュニケーションの活性化」が主目的なのか、「個々のパフォーマンスを向上させる」が主目的なのかによって、レイアウトは変わってきます。また、先述のとおり、目的に基づいてレイアウト変更することを従業員に説明して、事前にしっかりと納得してもらうような取り組みも重要です。

2.ICT環境やツールを整える

フリーアドレスを導入する際には、原則としてオフィス内のどこでも仕事ができる状態にすることが重要です。そのため、ICT環境の構築や整備が欠かせません。たとえば、無線で通信できる環境の構築や、持ち運びしながら使えるモバイル端末配布、座席管理ツールやスケジュール管理ツール、チャットやWeb会議ツールといった連絡手段の充実、ファイル共有ツールなどを導入、フリーアドレスのスムーズな運用をサポートすることも検討しましょう。

3.改良や改善を継続して続ける

フリーアドレス導入して終わりではありません。継続して改善点を見つけたり改良したりしていくことポイントです。フリーアドレスの導入後、実際に利用している従業員に対してアンケートを取ると良いでしょう。従業員の満足度や、具体的に使いやすい / 使いづらいと感じる点などの声を吸い上げ、反映することで、より良いオフィス環境を実現することができます。トライ&エラーを繰り返しながら、目的達成に向けたサイクルを回していきましょう。

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フリーアドレスはこんな企業におすすめ

フリーアドレスが向いている企業としては、以下のような企業が挙げられます。

・ペーパーレス化の推進を行っている
・情報の一元管理が可能
・テレワークやフレックス制など柔軟な働き方を導入している

座席が変わるフリーアドレスは、紙の書類が必要な業種にはあまり向きません。そのため、ペーパーレス化が可能で推進している企業に向いています。また、場所を問わず情報の閲覧や更新が必要になるため、情報の一元管理ができる、テレワークや、外回りをする営業職が多いなどの理由で、在席率や時間にばらつきがある企業にもおすすめです。

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フリーアドレスのレイアウト例

フリーアドレスを導入する際、具体的にはどうレイアウトすべきか、悩む企業のご担当者も多いことでしょう。ここでは、レイアウトの代表例を3つ紹介します。

対面に配置する

デスクを向かい合わせにして島として配置するレイアウトです。フリーアドレスのなかでも、もっともオーソドックスな基本のレイアウトとなっています。コミュニケーションを促進させたい場合は、このスタイルが最適です。対面のまま集中しやすい環境を構築したい場合は、パーテーションなどで区切るという方法もあります。

並列に配置する

デスクを同じ向きに配置し、隣り合うように配置するレイアウトです。隣の人以外とはコミュニケーションを取りにくい形になります。そのため、集中しやすく、1人で作業する際や、2人や3人など少人数でのコミュニケーションにも向いています。

背面に配置する

背中合わせになるように配置して、四角形などにデスクを並べるレイアウトです。隣のデスクとパーテーションで区切るケースもあります。グループでのコミュニケーションの取りやすさと1人での作業のしやすさが両立できる配置といえます。ただし、違う島とはコミュニケーションが取りにくい点がデメリットです。

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フリーアドレスの失敗例

フリーアドレスを導入したがうまくいかなかった事例もあります。ここでは、フリーアドレスの失敗例を紹介します。

いつも同じ席に座ってしまう

フリーアドレスを導入したにも関わらず、席が固定化してしまうケース少なくありません。そのため、上司が積極的に違う席に座るなど、ほかの従業員に先駆けて、フリーアドレスを活用する姿を見せることも大切です。そうすることで、従業員も上司に倣い、目的に合わせた席選びを意識するようになります。また、席だけ異なり周りのメンバーがいつも同じというケースもあります。席をジグザグに配置する、部署ごとにフロアを分けない、業務ごとや時間単位で席移動をする運用ルールを策定するなど、席を固定化させない運用側の工夫が必要になります。

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チーム内のコミュニケーションが減ってしまう

席を固定しないことで、他部署とのコミュニケーションが活発化する一方、自部署やチーム、グループのメンバーとのコミュニケーションが減少するケースもあります。チームワーク醸成のためにも、定期的に部署やチームでミーティングするなど、工夫をしましょう。グループアドレスにするのもよい方法です。

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まとめ

フリーアドレスとは、席を固定化せずに、目的に合わせて従業員自身が席を選んで仕事をするレイアウトです。コミュニケーションの活性化、オフィス面積の小スペース化、ペーパーレス化促進や業務効率化など多くのメリットがあります。フリーアドレス制導入にあたりもっとも重要なことは、フリーアドレスを導入する目的を明確に設定することと、それを従業員レベルまで浸透させることにあります。

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