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親子で一緒に「iPad の使い方を考える」~菅生学園初等学校の取り組み~

親子で一緒に「iPad の使い方を考える」~菅生学園初等学校の取り組み~

2023年11月30日掲載
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

2023年9月16日(土)に菅生学園初等学校は、児童・保護者を対象とした研修、「iPadの使い方を考える」を実施しました。
菅生学園初等学校は 2020 年度から児童に iPad を配布し、さまざまな科目の授業で活用しています。

音楽の授業では、3年生の音符について考える学習の一環で児童に対し、Web アプリケーションの「カトカトーン」を使用しています。iPad 上で音階や音の長さを操作し直感的に、楽しみながら音楽づくりをすることを通して音符の仕組みについて理解ができるように工夫しています。

授業でカトカトーンを利用している様子

上記のようにiPad を活用していく中で、「iPad を利用する児童に安全に関する知恵をつけてあげたい」という声が教員からあがり、本研修を計画し、開催する運びとなりました。当日は約 300 名の児童・保護者にお集まりいただき、iPad に関するご家庭でのルールについて、親子で一緒に考えていただきました。

【当日のプログラム】

■講演
・ルールを守る必要性
・トラブル事例の紹介
■ワークショップ
・各ご家庭のルール作り
・ルールの発表

【取材協力】

学びの城 菅生学園初等学校 広報室 情報担当 下野 祐輔 教諭

学びの城 菅生学園初等学校
広報室 情報担当

下野 祐輔 教諭

学びの城 菅生学園初等学校
東京都あきる野市/私立/共学/144名(23年4月時点)
HP:https://www.sugao.ed.jp/el/

菅生学園初等学校は建学の精神「自然が教科書だ」の下、地の利を生かした教育の充実に努め、豊かな自然環境の中で、みずみずしい感性を培い、自立への道をたくましく歩むことができる力を養っています。また自然との共生の中で人としてのあり方・生き方を考え、探究心をふくらませて確かな学びを行う「歩き・考え・学ぶ」を教育の基本理念にしている学校です。実体験を通し、学びを進めるにあたってICTを活用した学習を強く推し進めています。


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Topic1 開催のきっかけ

菅生学園初等学校では、もともと一般的なネットモラルについては道徳の授業で扱っていましたが、授業とは別の場で安心安全に関する知識を児童に伝えることで、道徳の授業で学んだことの再確認ができるとより効果的だと考えました。また、ほかのご家庭の情報を知る機会を作ることで、iPad のルールについて、親子でより深く考える機会にしていただけるのではないか、という意図で開催しました。

Topic2 親子で考えるルールの必要性と内容

当日は、学校の体育館に親子で並んで座っていただき、まずはルールを守ることの必要性や、iPad を使うことでの健康への影響についての講演を聞いていただきました。その後はワークショップ形式で、各ご家庭でのルール作りを実施。
初めてルールを作るご家庭では、「今は何時まで YouTube を見ている?」「21時には寝ないと、次の日授業中に眠くなっちゃうよね」といったように、今の生活を振り返りながら、ルールを話し合う様子が見られました。
また、既に何らかのルールを決めているご家庭では、「今決めているルールがあるけど、守れている日と守れていない日があるよね。ちゃんと守れるようにルールを変えてみようか」といったように、ルールの見直しを行ったりする様子も見られました。

親子でルールについて会話する様子

親子で話し合って決めたルールは、児童の端末から Padlet 上に投稿し、互いに参考にできるような形で共有しました。

※Padlet...オンライン掲示板アプリケーション

親子で決めたルールを iPad に入力する様子

実際に親子で決めたルールの例

Topic3 アンケートから見える親子の変化

ここからは、研修終了後のアンケートで寄せられたご意見・ご感想の一部を紹介します。

<児童の声>

  • ・ ルール作りがむずかしかったです
  • ・ 1人でやるのではなく、親と考えてルールを思い出したので、とてもおもしろかった
  • ・ おとうさんとおかあさんとできてじぶんのルールをつくってそれをまもろうというきもちになりました!

<保護者の声>

  • ・ お友達のご家庭のルールを知って、子どもがみんなルールを決めて使っているということが分かり、自分もしっかりルールを守ろうと思ってくれたことがよかったです
  • ・ 子どもと一緒にタブレットのルールを話し合うことで理解が深まりました。 また、ほかの家庭のことも参考になりました

一方で「高学年はどんな犯罪に巻き込まれやすいかなどネットを使うメリット、デメリットも深掘りして話してほしかった」「LINE や SNS の使い方や、危なさなども徐々に教えていただきたい」といったように、より幅広い情報の提供を望まれる声もありました。

今回のモラル研修が保護者のみなさまにとって、児童の家庭におけるICT機器の使い方について、より積極的に考え、関わるきっかけとなれば幸いです。またワークショップで考えたルールをふまえて、高学年ではSNSやネットゲームの利用についてなど、より場面を絞った題材でネットモラルについて考えていくことも必要だと考えています。KDDI まとめてオフィスでは、正しくICT機器を活用できる児童を育てていくために、ひきつづき積極的な取り組みを展開していきます。

最後に

KDDI まとめてオフィスでは、KDDI が長年培ってきた高品質でセキュアな通信を軸に、教育現場で役立つソリューションを提供しています。通信環境の整備から、ICT 教育に必要なタブレット・PC などの端末や教材も、ワンストップでご提供可能です。
また、導入後の活用についての積極的なサポートや、教員のみなさまを対象にしたセミナーや研修なども実施しております。ICT 導入や運用についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。