FMCとは?スマホ内線化で実現する業務改善・通話料削減
通話料や電話の取り次ぎなど、無駄なコスト・業務を削減して業務改善を図りたいと考えている方の中には、FMCサービスが気になっている方もいるのではないでしょうか。
FMCサービスを導入してスマートフォン(スマホ)を内線化すれば、通話料のコストカットはもちろん、ビジネスチャンスの取りこぼし防止やテレワークの推進に力を入れることも可能です。
当記事では、FMCとはどのようなサービスなのか、とくに「スマホを内線化する」ということに焦点を当てて、FMCサービス導入のメリット・デメリットなどを解説します。
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1. 「FMC」とは?
FMCとは「Fixed Mobile Convergence」の略称で、固定通信と移動通信を統合し、シームレスな通信体験を提供する技術やサービスのことを指します。これにより、1つのデバイスや番号で、固定電話と携帯電話の両方の機能を利用できるようになります。
FMCサービスは、携帯電話・スマホが会社の固定電話の子機のように使用できると考えると分かりやすいでしょう。
FMCサービスのおもな利用シーン |
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スマホを内線化するサービスは、FMCのほかに「クラウドPBX」があります。
クラウドPBXは、専用の電話機以外にスマホやパソコンを接続でき、FMCと同様にスマホの内線化や外部との通話が可能です。
2. FMCによるスマホ内線化で実現できる業務改善とは?
FMCサービスを用いてスマホを内線化すると、さまざまな面で業務改善につながります。
FMCサービス導入によるおもなメリット |
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スマホ内線化によって、社外にいてもオフィスにいる時と変わらない電話対応が可能です。テレワーク・在宅勤務・オフィスのフリーアドレス化など、働き方改革の推進が実現しやすくなるでしょう。
ここからは、FMCサービスによりスマホを内線化することで期待できるメリットについて詳しく解説します。
2-1. 通話料・サービス利用料などのコストカット
FMCサービスによってスマホを内線化すればスマホが内線端末扱いとなり、外出先や自宅でリモートワークしている社員とも無料で内線通話が可能になります。そのため、通話料のコストカットにつながるでしょう。
複数の拠点を有する企業で、拠点ごとに別々のキャリアと契約しているような場合、FMCサービス導入でキャリアを一本化することで、基本料や通話料を企業全体で削減できます。
最近では、スマホ(モバイル端末)をメインに使用する企業も少なくありません。内線化により固定電話の台数を削減できれば、固定電話導入/切り替えにかかるイニシャルコストや、月々発生するランニングコストを軽減できる点もメリットの1つです。
2-2. ビジネスチャンスの取りこぼし防止
FMCサービス導入でスマホを内線化すると、担当者が社内にいない時でも、顧客や取引先からの電話を担当者のスマホに転送できるようになります。担当者不在による電話の取りこぼしや「取り次ぎ・折り返し電話」のタイムラグが軽減でき、結果としてビジネスチャンスの取りこぼし防止になるでしょう。また、無駄をなくした迅速な対応は、そのまま顧客満足度の向上・信頼関係の構築に直結します。
電話の一次対応者から担当者への引き継ぎにかかる手間が省けるため、一次対応者は自分の仕事に集中でき、業務効率化にもつながります。
2-3. テレワーク・在宅勤務など働き方改革の実施
FMCサービスによるスマホ内線化によって、場所を選ばない多様な働き方の実現・働き方改革が可能となります。
スマホで顧客や取引先から受電できたり、内線通話で社員同士のコミュニケーションがとれたりするため、テレワークでもオフィスにいる時と遜色ない働き方が可能です。
テレワーク化が進むと以下を実現でき、社員の満足度向上にもつながるでしょう。
テレワーク化によるおもなメリット |
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2-4. 休日の回線工事にともなう従業員の負担軽減
FMCサービスを導入すると、スマホのみで内線電話・外線電話・転送が可能になります。固定電話が不要になる分、オフィス移転やレイアウト変更にともなう追加工事も必要ありません。
回線工事が不要になるおもなメリット |
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工事費用だけでなく、社員の負担も軽減できます。
3. FMCでスマホを内線化する際の注意点
諸経費の削減やビジネスチャンスの取りこぼし防止など、FMCサービスは企業にとってメリットが多いものの、導入する際にはいくつかの点に注意が必要です。
注意点を知らずにFMCサービスを導入すると、かえってコストがかかったり、キャリア解約手続きに余計な手間が発生したりする可能性があります。
ここからは、FMCサービスを導入する際の注意点について、3つご紹介しますので、確認していきましょう。
3-1. キャリアを1社に集約する必要がある
FMCサービスは、固定電話と携帯電話・スマホを一体運用するサービスのため、サービス導入にあたって通信キャリアを一本化する必要があります。
複数キャリアと契約している場合、使用するキャリア以外は解約しなければなりません。キャリアの解約時には、手続きの手間や違約金の発生に注意が必要です。
通信キャリアを一本化するということは、すべてのモバイル端末が同一キャリアでなくてはなりません。私用スマホをそのまま業務利用するのは難しく、電話対応が必要な社員には会社用スマホを購入して貸与するコストや手間がかかる点も念頭に置いておきましょう。
3-2. スマホからの外線発信時には携帯番号が表示される
FMCサービスは、スマホから「外線発信」した場合、基本的には相手に会社の固定電話番号ではなく携帯電話番号が表示されます。
携帯電話番号が表示されることで生じるデメリット |
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特に、取引先に電話をとってもらえないと業務に支障が出るため、あらかじめ先方に携帯電話番号を伝えておくとよいでしょう。または、「auオフィスナンバー」のようにスマホからの発信でも相手に固定電話番号を知らせるサービスに加入するという方法もあります。
3-3. 頻繁にスマホから外線利用する場合コストが割高になる
FMCサービスの導入はコストカットにつながるイメージが強いですが、普段の業務であまり内線を利用しない場合はメリットが薄れます。利用状況によっては、むしろコストが割高になってしまうことに注意しましょう。
内線通話は無料になりますが、外線通話は別途で通話料が発生するため、頻繁にスマホから外線で電話をかける場合は、トータルコストが割高になる可能性があります。
通話に関する全体的なコストカットが目的なら、自社の内線・外線の利用頻度を確認した上で導入を検討するのがおすすめです。外線利用が多いのであれば、「通話ワイド24」のような通話相手のキャリアを問わず通話料の割引がされるサービスへの加入を検討するのがよいでしょう。
4. FMCサービスで効果的に業務改善を図るポイント
ここでは、FMCサービスによる業務改善効果を高めるために、知っておきたいポイントを以下の2つに絞って解説します。
- IP電話サービス
- クラウドPBX
FMCサービスとほかのサービスを併用すれば、FMCサービスのメリットを伸ばしつつデメリットを軽減できるでしょう。
4-1. IP電話サービスを導入する
FMCサービスだけでも十分導入メリットはありますが、IP電話サービスと組み合わせれば、よりコストダウンできる可能性があります。
IP電話とは、インターネット接続で通話できる電話のことです。たとえば、電話番号が050から始まる050IP電話や、通話アプリケーションなどが当てはまります。
IP電話サービス導入のおもなメリット |
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4-2. クラウドPBXを併用する
FMCサービスとクラウドPBXを併用すれば、より効果的な業務改善が期待できます。クラウドPBXとは、オフィスに設置していたPBXをクラウド上で利用できるようにするサービスです。
クラウドPBX導入のおもなメリット |
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クラウドPBXにはFMC機能が備わっているケースが多く、スマホ1つで内線・外線どちらにも対応可能です。また、PBX(主装置)の設置や固定電話回線の引き込みなどが不要になるため、イニシャルコストを削減できます。
5. KDDI ビジネスコールダイレクトの特徴
KDDI ビジネスコールダイレクト は、au携帯電話とKDDI固定電話サービスを利用した本格的FMCサービスです。
KDDI ビジネスコールダイレクト の特徴・メリット |
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また、 KDDI 光ダイレクト と KDDI ビジネスコールダイレクト を組みあわせて利用する方法もあります。併用すれば「オフィスへの電話を携帯電話に内線転送」「オフィス宛の着信を自身の携帯電話でピックアップ」が実現可能です。
KDDI ビジネスコールダイレクトは、外出する機会が多い社員を抱えている企業や、テレワークを推進している企業などにおすすめです。
まとめ
FMCサービス導入によってスマホを内線化すれば、通話料削減や顧客・取引先からの電話取りこぼし軽減にくわえて、テレワークの推進を強化できます。
上記のようなメリットがある反面、導入する際はキャリアを1社に集約しなければならないことや、スマホから外線発信する際に携帯番号が表示される点には注意が必要です。
頻繁にスマホから外線を利用する場合は、かえってコストがかかるケースもありますが、IP電話サービスやクラウドPBXとの併用でデメリットは解決できます。コストカットや業務改善を図りたい方は、ぜひFMCサービスを検討してはいかがでしょうか。
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。