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ソフトフォンとは?仕組みや導入するメリット・デメリットを解説

ソフトフォンとは?仕組みや導入するメリット・デメリットを解説

2024年02月08日掲載(2024年06月27日更新)
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

ソフトフォンとは?仕組みや導入するメリット・デメリットを解説

営業会社やコールセンターなど、企業によって大きなコストになりうるのが通話料です。企業規模が大きくなれば、その分電話機購入や配線工事が必要になるため費用が発生します。

できるだけコストを抑えたい場合は、ソフトフォンの導入がおすすめです。ソフトフォンを導入すればコストダウンだけでなく、業務効率化にもつなげることができるでしょう。

当記事では「ソフトフォンとは?」という基礎知識から、仕組み・導入するメリット・デメリットまでを分かりやすく解説します。

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1.ソフトフォンとは?特徴や仕組みを解説

ソフトフォンとは、スマートフォン(スマホ)やパソコン(PC)に専用ソフトウェアをインストールし、インターネット回線を使って通話する電話システムです。従来の電話機は使用しません。近年普及が進んでいる各種通話アプリケーションもソフトフォンの1つです。

ソフトフォンで通話できる仕組みは以下のとおりです。

ソフトフォンで通話できる仕組み
1 専用ソフトウェアによって発信者側の音声をIPパケットに変換
2 インターネットを介して、IPパケットを送受信
3 専用ソフトウェアによって受信者側がIPパケットを音声に変換

ソフトフォンは、専用ソフトウェアによって送受信者の音声をIPパケットに変換し、インターネットを介して送受信をします。電話回線をまったく経由せず、インターネット回線を使ったソフトフォン同士で通話する場合、通話コストはかかりません。

ソフトフォンによっては、通話録音や電話会議、顧客情報管理システムとの連携など、企業向けのさまざまな機能やサービスを提供しています。

1-1.IP電話と異なる点とは?

ソフトフォンとは?仕組みや導入するメリット・デメリットを解説

IP電話とは、インターネット回線を使用して通話する電話システムです。ソフトフォンもインターネット回線を使用する電話システムですが、ソフトフォンとIP電話には明確な違いがあります。両者の違いは次のとおりです。

ソフトフォンとIP電話の違い
ソフトフォン スマホやPCにソフトフォンのソフトウェアをインストールすれば電話機不要で通話可能
IP電話 ビジネスフォンといったIP電話に対応した専用の電話機が必要

ソフトフォンとIP電話の明確な違いは、専用の電話機が必要か不要かという点です。IP電話で通話するためには電話機が欠かせませんが、ソフトフォンで通話するのに電話機は必要ありません。電話機の代わりに、スマホ・PC・タブレットといった各種デバイスを使います。

ソフトフォンには電話機は不要なものの、各種デバイスに専用ソフトウェアをインストールする必要があります。

2.ソフトフォンのメリット

ソフトフォンとは?仕組みや導入するメリット・デメリットを解説

ソフトフォンを導入することにより享受できるメリットは、運用コストを削減できたり、リモートワークを可能にしたりなど多様です。ここでは、4つのメリットを取り上げ、それぞれについて詳しく解説します。

2-1.スマートフォンやパソコンのみで電話できる

ソフトフォンの大きなメリットは、スマホやPCのみで電話できる利便性の高さです。インターネット環境が整っていれば、場所を選ばず通話することが可能です。出張先やリモートワーク中の社員とも、スマホやPCで手軽に通話できます。

ソフトフォンは、内線電話の取り次ぎ・転送にも対応しています。例えば、外出している社員に取引先企業から電話があった場合、即座に取り次げるため、折り返し連絡や取りこぼしを減らせるでしょう。それにより、顧客対応の向上や業務効率化にもつながります。

さらに、電話機や配線が不要な分、オフィス内でも場所に縛られずに電話を受けられるため、フリーアドレス制を導入している企業にもおすすめです。

2-2.導入・運用コストを抑えられる

ソフトフォンは、IP電話と比較して導入・運用コストを抑えられる傾向にあります。IP電話を使うためには、専用機器の購入費や電話回線の配線工事費など、さまざまな導入コストが必要です。

ソフトフォンに必要な導入コストとしては、スマホやPCにインストールするソフトウェアの費用が挙げられます。しかし、ソフトフォンは専用機器や配線工事が不要なので、トータルの導入コストを抑えることが可能です。

運用コストに関しても、ソフトフォンはIPネットワークを使用して通話するため、IP電話同様に通話コストを抑えて利用できます。専用機器の購入・維持管理や配線工事が不要で初期費用を削減できる点では、IP電話よりもソフトフォンのほうがメリットが大きいと言えるでしょう。

2-3.オフィスレイアウトの変更がしやすい

ソフトフォンを利用することで、オフィスレイアウトを柔軟に変更できるというメリットがあります。従来の固定電話機を利用している場合とは異なり、オフィスレイアウトの変更を妨げる原因の1つである電話線の配線が不要であることが大きな利点です。

固定電話機は、PBXとの接続に電話線が必要となります。そのため、オフィス内に多数の配線が必要となり、オフィスレイアウトを変更する際には配線を考慮する必要があります。これに対して、ソフトフォンは固定電話機が不要であり、配線も大幅に削減することが可能です。

ソフトフォンにはインターネット回線が必要ですが、電話線の配線のような制約はなく、オフィスレイアウトの自由な変更が可能です。また、固定電話機が不要となったデスク回りはすっきりとし、活用できるスペースが広がります。広いスペースを確保できれば、作業効率アップも期待できるでしょう。

このように、オフィスの空間利用を最適化し、変化する業務ニーズに合わせて柔軟にオフィス環境を調整することができるようになります。

2-4.システム連携で業務効率化につながる

ソフトフォンは、CTIやCRMといったシステムと連携することによって顧客対応などの業務を効率化することが可能です。

CTI(Computer Telephony Integration)とは、通話システムとコンピューターを統合する技術で、主にコールセンターやサポートセンターなどで導入されています。一方、CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客情報を統合し、顧客関係を管理するシステムです。

ソフトフォンをCTIやCRMと連携させることで、CRMの顧客情報画面から直接発信したり、着信時に顧客対応履歴を画面に表示させたりすることが可能になります。これにより、顧客情報や顧客対応履歴を検索する時間や手間を削減することができ、業務効率化につながります。

3.ソフトフォンのデメリット

ソフトフォンとは?仕組みや導入するメリット・デメリットを解説

ソフトフォンにはさまざまなメリットがありますが、一方で、いくつかのデメリットも存在します。ソフトフォンを導入する際には、メリットだけでなくデメリットについても理解し、両者を比較検討することが重要です。以下では、2つのデメリットについて解説します。

3-1.通話品質が不安定になりやすい

ソフトフォンを利用する際、インターネット回線の状況によっては通話品質が不安定になる可能性があります。通信速度が遅い機器や回線を使用している場合、通話音声が途切れたり、通話内容が聞き取れなかったりすることがあり、業務に影響が及ぶ可能性があります。

特にWi-Fiで接続している場合、電磁波を発する家電などの影響を受けて、送受信しにくくなるケースが発生します。通話品質の安定性を高めるには、有線での接続をおすすめします。業務に支障をきたさない環境を整えるためには、インターネット回線を含めた環境整備を行うことが大切です。

3-2.スマートフォン・パソコンに依存する

ソフトフォンがスマホ・PCを使って手軽に利用できる点はメリットである反面、デメリットにもなり得ます。ソフトフォンは、各デバイスにインストールした専用ソフトウェアを使用して発着信するため、それぞれのデバイスでソフトウェアを起動していなければ利用できないという点です。

停電やインターネット回線のトラブル、自動更新によるシャットダウンなどの不測の事態が発生した際も、通話に支障を与えるため注意が必要です。また、PCはIP電話機よりも消費電力が大きいため、PCの電源を常にONにしておくなど利用方法によっては電気代がかかる点もデメリットとなります。

まとめ

ソフトフォンは、スマホやPCに専用ソフトウェアをインストールして、インターネット回線を用いて通話する電話システムを指します。

IP電話とは異なり専用電話機を必要としないため、コストを抑えて導入・運用することが可能です。内線電話の取り次ぎ・転送にも対応しており、社外にいる社員とも円滑にコンタクトを取ることができます。一方で、インターネット回線の状況によって通話品質に影響を及ぼす場合や、スマホ・PCに依存するといったデメリットがあります。

また、ベンダーによっては、ソフトウェアを無料提供しているところも存在しますが、ビジネスで活用するにはセキュリティリスクの不安がつきものです。そのため、ビジネス利用する際は、信頼できるベンダーのものを選ぶのがよいでしょう。

ソフトフォンを導入する際は、メリットとデメリットそれぞれを理解した上で導入を検討することをおすすめします。

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