オフィス移転の電話工事の流れと注意点|移転の確認事項も解説
オフィス移転に伴う電話工事は、スムーズな移転のためにも計画的な進行・管理が重要です。
まずは、移転スケジュールにあわせて早めに業者に連絡し、見積もりを取りましょう。その際、移転先のオフィスのレイアウトや必要な機能などを明確にし、旧オフィスの電話回線の状況や移転先の希望なども含めて、業者と綿密に打ち合わせをすることが大切です。
当記事では、オフィス移転の電話工事において確認すべきことや、電話工事の流れについて詳しく解説します。
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1. オフィス移転の電話工事において確認すべきこと
オフィス移転は、ただ物理的な場所を変えるだけではありません。特に電話システムは企業運営にとって欠かせないコミュニケーションツールの1つであるため、移転に際しては以下の3つ事項を確認しておきましょう。
1-1. 利用中の電話回線の種類
まずは事前に、利用中の電話回線の種類を確認しておきましょう。オフィスで利用されている電話回線には、主に以下の3種類がありますが、現在はIP電話が主流になってきています。
●アナログ回線
従来の電話回線です。停電時でも利用できますが、音質はデジタル回線より劣ります。
●ISDN回線
デジタル回線です。アナログ回線より音質が良く、複数回線を同時に利用できます。
●IP電話
インターネット回線を利用した電話回線です。初期費用や月額料金が比較的安価ですが、停電時には利用できないデメリットがあります。
- ★ アナログ回線・ISDN回線ともに、2024年1月以降順次廃止となっています。
IP電話を利用する際には、移転先オフィスのインターネット環境が適切な速度と安定性を有しているかの確認が必須です。
1-2. 電話主装置とは
電話主装置は、オフィス内すべての電話機を接続し、外線との通話をつなぐ役割を持つ機器です。電話主装置は、オフィス内の電話線の配線や、外線との接続設定などを管理します。移転先のオフィスのレイアウトや電話線の配線にあわせて、電話主装置を移設することが必要です。
また、より高機能で効率的な通信が可能な機種も登場しているため、オフィス移転の機会にシステムを見直すこともおすすめです。現在使用している機種が移転先の通信環境や業務ニーズに適しているのか、それともアップグレードや新規導入が必要なのか、事前に検討しておきましょう。
1-3. 電話番号の変更の有無
オフィス移転に伴い電話工事を行う際には、事前に電話番号の変更の有無を確認しておくことが重要です。
同じ市外局番内であれば電話番号は変わりません。ただし、NTT収容局の管轄が変更になる場合は、新しい番号に変更となります。そのため、引っ越し先が現住所と異なる市区町村にある場合、基本的に電話番号は変わるものと覚えておきましょう。
IP電話は、引っ越し先が現在の市区町村とは異なる地域であっても、基本的には同じ電話番号を維持することが可能です。ただし、サービス提供者(プロバイダ)を変更すると、電話番号も変更する必要があります。
電話番号を変更する場合、顧客や取引先に対して新しい番号を迅速に知らせましょう。可能であれば旧番号から新番号への転送サービスを一定期間利用することで、移行期間中の混乱を最小限に抑えることができます。
2. オフィス移転における電話工事の流れ
オフィス移転は、多くの計画と準備を必要とする複雑なプロセスです。ここでは、オフィス移転における電話工事の流れを紹介します。通信インフラの整備をスムーズに行うためにもぜひ参考にしてください。
2-1. 電話移設の専門業者を選定・連絡する
まずは、信頼できる電話移設の専門業者を選定し、連絡を取ります。業者の過去の実績、提供サービスの範囲、費用見積もり、顧客からのレビュー、サポート体制などを確認しましょう。適切な業者を選ぶことで、移転に伴うリスクを最小限に抑え、効率的な作業を期待できます。
2-2. 現状を確認し移転先での要望を専門業者に伝える
次に、旧オフィスにおける電話回線の現状を把握し、移転先でどのような電話システムを望むかを専門業者に詳細に伝えます。この段階で、電話番号の変更有無についてや、内線数の変更、新たな機能の追加など、具体的な要望を明確にしておきましょう。
確認事項の例 |
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専門業者は、これらの要望をもとに、移転後の電話環境全体の構成や、必要な機器などが記載されたシステム図を作成し、最適な設計案を提案してくれます。
2-3. 主装置の設置場所を決める
電話主装置の設置場所は、専門業者と相談しながら、安定した電源の確保、通信ケーブルの配線ルート、セキュリティの観点から最適な場所を検討しましょう。温度や湿度なども含めて、適切に管理されている場所に設置する必要があります。
また、電話主装置の設置場所はオフィス内の通信効率だけでなく、将来的な拡張性やメンテナンスのしやすさにも影響を与えます。停電時でも使用できるように、UPS(無停電電源装置)を設置することも検討しましょう。
2-4. 電話回線を引き込む工事を行う
電話主装置の設置場所が決まったら、次は電話回線を引き込む工事を行います。外部からの回線を移転先の電話主装置に接続します。作業は、既存のインフラを最大限活用しつつも、必要に応じて新たな配線を敷設することで進められます。
基本的には業者がすべて対応するので、この段階で依頼側が何か特別なことをする必要はありません。
2-5. 電気機器や周辺機器を設置する
最後に、電話主装置と連動する電話機、ファックス、LANケーブル、複合機などの電気機器や周辺機器の設置を行います。
電気機器や周辺機器の設置は自身で行うこともできますが、迅速かつ確実に設置を行いたい場合は専門業者に依頼することがおすすめです。
3. オフィス移転における電話工事の注意点
最後に、オフィス移転における電話工事の注意点を3つ解説します。
電話工事のスケジュールをしっかりと管理する |
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電話工事は予想以上に時間がかかることがあります。そのため、移転先での業務開始日から逆算して、余裕をもって準備を開始することが重要です。 移転日に電話システムが問題なく機能することを実現するためにも、工事スケジュールを適切に管理しましょう。 |
さまざまな工事が必要となる場合がある |
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ビジネスフォン※の導入には、回線を引き込む工事だけでなく、実際にビジネスフォンを設置する工事も必要になります。 これらは別々の工程であり、オフィスの規模や通信の複雑さに応じて、追加の工事が必要になることもあります。事前に専門業者と相談し、必要な工事の種類と範囲を正確に把握しておくことが大切です。
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電話番号変更が決定した際に顧客へ通知する |
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移転によって電話番号が変更になる場合、関係各所や顧客になるべく早く連絡することが大切です。通知方法には、メールやメッセージ・郵送による直接の連絡、公式サイトの更新、SNSやプレスリリースの活用などがあります。 また、旧番号から新番号への一定期間の転送サービスや、電話応答メッセージでの新番号案内を設定することで、移行期間中の混乱を防ぐことができます。 |
これらの注意点を踏まえ、計画的かつ綿密な準備を行い、オフィス移転時の電話工事に伴うリスクを最小限に抑えましょう。
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まとめ
オフィス移転における電話工事は、専門業者の選定から始まり、現状の確認や業者との打ち合わせ、電話主装置の設置場所の決定、電話回線の引き込み、電気機器や周辺機器の設置までと、一連のステップを踏む必要があります。信頼できる業者に電話工事を任せるためにも、まずは相見積もりを取ることが大切です。
その他に注意すべき点としては、移転先の業務開始日から逆算したスケジュール管理や、複数の工事が必要になる可能性があることが挙げられます。また、電話番号が変更になる場合は、取引先をはじめとした関係各所への連絡も忘れずに行いましょう。
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