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クラウドPBXとは、企業や組織内部で通話管理や内線同士の無料通話、外線の振り分けなどを行うPBXの機能をクラウドで提供する通信サービスのことです。従来使われていたオンプレミスPBXやハードウェアタイプのIP-PBXと違い、クラウドPBXは社内にサーバーなどのPBX機器を設置する必要がなく、比較的低コストで導入しやすいのが特徴です。ただし、初期費用は比較的安価に設定されている一方、毎月のランニングコストや必要となるオプション機能の料金など、詳細を把握していないと予想外の出費につながる恐れがあります。
この記事では、クラウドPBXを導入する際に知っておきたい初期費用と月額費用の内訳、失敗を防ぐための比較検討のポイントについて解説します。
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1. クラウドPBXの初期費用と内訳
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クラウドPBXの初期費用(導入費用)は、利用するサービスや業者、導入規模などによっても異なります。ケースによって異なるものの、クラウドPBXは機器や装置の設置・配線工事などの必要がないため、導入コストを低く抑えられる可能性が高いでしょう。
クラウドPBXを新規導入する場合の内訳はサーバー設定、アプリケーションのインストールなど各種設定にかかるサービス費用であることがほとんどです。インターネット環境が整っていればすぐシステム導入が可能であるため、1万~5万円前後が初期コストの費用相場となるでしょう。
PBX用機器の設置が必要なオンプレミスPBXやハードウェアタイプのIP-PBXを新規導入する場合、クラウドPBXの費用に加えて、機器の購入費用や設置工事費用もかかります。初期設定費用(1万~5万円)に加えて、数万~数十万円程度の追加費用がかかるケースがあるため、比較するとクラウドPBXはローコストです。
ただし、市外局番から始まる電話番号など、既存の電話番号を引き継ぎたい場合、サービスによってはVoIPゲートウェイなどの購入・設置費用として10万円程度が必要となるケースがあります。また、クラウド・オンプレミスを問わず、PBXを利用できる電話機などの端末費用・周辺機器の購入費として数万~数十万円ほどかかる場合があることに留意しましょう。例として、PBX用に新たに光回線を引く場合、アダプター1台あたり3万~5万円程度、工事費に1万円程度を要します。
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2. クラウドPBXの月額費用の内訳
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クラウドPBXは従来のPBXと比べて初期費用を抑えられる傾向がありますが、ランニングコストとして月額費用がかかることに注意が必要です。プラン内容や料金体系にもよりますが、月額費用には主に「月額利用料金(基本料金)」「オプション費用」「通話料金」などが含まれます。
クラウドPBXの月額利用料金は利用する料金プランや利用人数・内線数によって大きく異なりますが、内線1回線につき1,500~3,000円程度が一般的です。また、通話録音や電話会議、IVR(自動音声対応)といったオプション機能を利用する場合、利用する機能に応じた月額料金がかかります。いずれのオプションも月額2,000~5,000円程度に価格設定されているケースが多いです。
また、クラウドPBXでは10円/3分程度で外線通話が可能なケースが多い傾向があります。外線電話の場合は全国一律料金であり、別拠点間の内線通話は無料となるケースが多い点も押さえておきましょう。ただし、クラウドPBXを提供する同一事業者の番号宛の通話や、内線電話で複数拠点をつないだ際の通話が0円となるため、必ずしも割高とは言えません。
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3. クラウドPBX導入の際に失敗しないポイント
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クラウドPBX導入に失敗しないためには、ポイントを押さえた上で複数のサービス・業者を比較検討することが大切です。まずは、クラウドPBXを利用する目的を明確化し、自社のオフィスに必要な機能やサポートなどの条件を洗い出しましょう。自社の希望を満たすサービス会社をピックアップし、比較検討を進めてください。
また、初期費用や月額費用が予算内に収まるか確認することも重要です。電話業務に支障がないか、通話品質などの使用感や機能面での利便性、サポート体制などをトライアル利用で試し、品質とコストの両方の水準を満たすサービスを選びましょう。
まとめ
クラウドPBXの導入を検討する際は、まず自社の電話環境に必要な機能や予算をしっかりと見極めることが重要です。月額費用は利用人数や内線数、オプション機能によって増減するので、ランニングコストについて試算しておきましょう。
特に、従来のPBXから移行する場合には、既存設備を活用できるかどうかについても把握しておく必要があります。複数の業者やサービスプランを比較検討し、トライアル利用で通話品質や操作性を確認すれば、コストと機能のバランスを踏まえた最適なクラウドPBX導入が実現しやすくなるでしょう。
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