
クラウドPBXは、インターネット回線や適切な端末環境が整っていれば、ほとんどの状況で従来のビジネスフォンと変わらない高品質な通話が可能です。ただし、インターネット回線の通信速度が極端に遅いときや、ルーターに何らかの問題があるとき、端末OSやクラウドPBXアプリのバージョンが古いときなどは音質が悪くなることがあります。
この記事では、品質低下を招く代表的な原因、および通話品質を改善する対策方法について解説します。
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1. クラウドPBXの通話品質は低い?
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クラウドPBXの通話品質は、基本的には従来のビジネスフォンと変わらないレベルであることがほとんどです。インターネット回線を利用した電話(IP電話)の品質は総務省によって基準が規定されており、固定電話レベルの高品質な通話ができるものも珍しくありません。同様のしくみで利用できるクラウドPBXの品質も、IP電話と同じクラスと言えるでしょう。
出典:総務省「0AB-J IP電話の品質要件の在り方について- 報告書概要 -」
しかし、クラウドPBXの通話品質は、選定するサービスや利用するデバイス、オフィスや自宅など、利用する通信環境に影響を受ける可能性もあります。利用環境・利用状況によっては品質低下により、「音声が途切れる」「ノイズが入る」「音声が遅延する」などのトラブルが起こる恐れがあることに注意しましょう。
1-1. クラウドPBXの通話品質が低くなる原因
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通話品質が低くなる原因は、大きく分けて3つ考えられます。一つ目に利用するサービス自体が原因のケース。二つ目に利用する機器が原因のケース。三つ目に利用する場所と通信環境が原因のケースです。
利用するクラウドPBXのアプリケーションのバージョンが最新でない場合、通話品質に影響を及ぼす可能性があります。また、スマートフォンやPC、専用の電話機など利用する機器のOSや、CPU・メモリなど内部の情報処理をする部分が原因となる場合もあるため、サービス側の推奨する仕様を上回る機器を利用することが望ましいです。また、オフィスや自宅が山間部や地下など電波の入りにくい場所にあったり、性能の低いWi-Fiルーターを利用していたり、インターネットを提供する事業者側の帯域幅不足や速度遅延が起きたりが原因で、通話品質が劣化することがあるので注意してください。
2. クラウドPBXの通話品質を改善する対策方法
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クラウドPBXの通話品質は、プロバイダやベンダー側の対策だけでなく、ユーザー側が行う対策によって改善・向上する可能性もあります。クラウドPBXの通話品質最大化を目指すユーザーが取り組める対処法として、下記のような対策が挙げられます。
- 自社(自宅)の環境に適したインターネット契約プランを選択する
- 有線LANを使用して接続の安定性を確保する
- 使用しているWi-Fiルーターを見直す
- プロバイダの切り替えを検討する
- 公衆Wi-Fiの接続が原因の場合はモバイル回線に切り替える
- クラウドPBXが最新の状態にアップデートされているか確認する
- 最適な機器やケーブル類を選ぶ
- 通話時は極力ほかのアプリケーションを使用しない
- 無料トライアルがある場合は購入前に通話品質を確認する
対策方法によっては時間や手間、新たな設備などが必要となる場合もあるため、通話品質に関する対策をどのように行うか事前に情報を収集し、検討しておくことがポイントです。
しかし、一番望ましいのは導入前に懸念点を払拭し、求める機能を必要な台数で快適に利用できることです。社内の担当者のみですべて確認し、導入に踏み切ることに不安がある場合は、電話周りの機器や通信環境、セキュリティ面などを総合的に対応できる、サポートの充実した、実績のあるベンダー(業者)を見つけるところから始めることをおすすめします。
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まとめ
クラウドPBXの通話品質は、選定するサービスと、利用する機器、通信環境などが複合的に絡み合うことで左右されます。通話品質を落とさない快適な環境を実現するための一つの視点として、安定して接続できる回線選びを心がけましょう。回線に問題がないにもかかわらず、通話品質が悪いときは、利用している機器のOSや、クラウドPBXのアプリケーションのバージョンが古いケースもあります。
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